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雅な世界

高1・高2の連中が解答を作成して来たのは、2012年度の国語。康太が受けたやつだ。
3問目の古文は鎌倉時代に書かれた物語。読みにくくはないが、言葉の意味合いが現代とは少し違う。
母を亡くしたまだ幼いお姫様が、乳母や侍従と悲しげに庭を眺めている。
そこに母の姉、叔母から手紙が届く。
「植えおきし垣ほ荒れにし とこなつの花を あはれと たれか見るらん」
とこなつの花とは、なでしこの花の別名だそうだ。
“植えておいた垣根が荒れて、残ったなでしこの花をかわいそうだと、誰が見るでしょう”
そう直訳しても0点だ。
なでしこ(撫子)とは「撫でし子」の掛詞で、「可愛がってた子」の意味がある。
“お母様を亡くし、あとに残されたあなたを、誰が可愛がってくれるのでしょう。
 いいえ、お母様ほどの愛情を注げる人はいません。そのお母様を亡くされて、かわいそうに”
と訳さなければならない。その手紙に姫が返事を書く。
「垣ほ荒れて とふ人もなきとこなつは 起き臥しごとに露ぞこぼるる」
“垣根が荒れて訪れる人もいないなでしこの花は、朝晩ごとに葉から露をこぼしています”
もちろんそれでは0点だ。
“母を亡くして見舞ってくれる人もいない私は、寝起きのたびに泣いてばかりいます”

・・・なんて雅な世界なのだろう・・・ほ、本当に昔の人はこんな手紙のやり取りをしたのだろうか?
だとしたら間違いなく今の日本人は、語学的には退化していますよ。
今のメールなんて「うどん食ったらうまかった」みたいなもんばかりでしょ?
そんなメールしかしていない今の高校生の解答は・・・
高1はほとんど読み取れていなかった。1問目の死期が迫った作家の話も、
2問目の同時通訳の苦悩の話も、あまり・・・というか、ほとんど読み取れていない。
たぶん「その単語の品詞は?」なんて聞かれると非常によく知っているのだろうけれど、
文章全体で何を言っているのかは、わからない。数学でも同じですよ。
公式はよく知っているけど、文章題になると1行も書けない。それと同じ。
私が数学や語学で「鍛えたい」と思っているのは、そういう部分だ。
さて、すでに1年そういうことをやってきた2年生達はどうだろうか?
和歌の意味を正確に読み取ったのは、真子・カイ・サキコ・・他にもいたかな?
他の2問も1年生に比べるとはるかに「論旨」をはずさない。
真子はほとんどパーフェクトに近い。国語ではこれを受けた時の康太を、すでに越えているだろう。
タイスケは・・・まだまだ読み取れない・・・
数学が出来るの、出来ないのと言う以前の問題と言うか、こういう文章が読み取れるようになったら、
間違いなく数学も伸びますよ。
全員に分厚くて詳しい解説を渡す。私も何度も読み返したが、すごく面白い。
家で問題と解説を何度も読み返せば、少しずつ読み解く力もつくだろう。
今日の中1・中2にも、府立高校の国語を宿題にしよう。読み解く力がつけば、数学が伸びるから。
私は数学のために、しょっちゅう国語の宿題を出している。

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