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「育つ」と「育てる」

「教育とは“教える”だけで、後は子供が勝手に“育つ”んです」
林先生はそう言う。高校の教師も
「国立大学?生徒が勝手に行くんですよ。教えて行くもんじゃない」そう言う。
確かに現場で見ていると、それも事実だと思える。勝手に生徒は育って行くように見える・・・
けれどそれは生徒の年齢にもよると、私は思っている。
高校の教師は高校生だけを、予備校の講師は18歳以上だけを見てるんでしょ?
予備校の講師って18歳以上のその生徒と、基本的に「1年だけ」の付き合いだよね。
しかも「大学へ入学するためだけ」の付き合いだ。
そりゃあ・・・そこに「人格」だの「生活指導」だのが入る余地も必要もない。
「僕らは学習指導だけですからね、楽ですよ。それに比べて学校の先生は
 生活指導があり、いじめを取り締まらないといけない、遠足の下見に行かなければならない、
 誰それがたばこを吸った?会議は何時から?
 そりゃあ・・大変ですよ。ほとんどどんな指導も、している余裕がない」
林先生はよく知っている。けれど、
「入学のための勉強は、文字通り入学のためだけのもので、
 入学後やその後の人生には、何の役にも立たないものです」そう言うことも知っている。
たぶん・・・「勝手に育つ」と言いながらも、『育てることが大切』と言うことも知っているはずだ。
高校の3年間で「勝手に学ぶ、勝手に国立大へ行く」ようには、やはり育てないといけない。
その下地を中1の頃から創ってやらなければならない。
しかしそれは、とても難しい。
宣伝で言う「なりたい自分になれる」なんて、とうていできることじゃない。
そんな手助けなど、誰にも出来ない。私にもできない。
しかし・・しかし・・・目先の点や合格などに捕らわれないで、「その子の人生」を視野に入れれば、
確かに「育てる、創り上げる」部分は必ずある。
しかしその部分はあまりにも淡く、切ない部分でもあり、正解はなく、マニュアル化も出来ない。
すべてがマニュアル化される世において、教育も教育産業も、
「育てる」を切り離して行ったのも、仕方のないことかもしれない。
しかし私は確信している。
現代の「学力低下」や「いじめ自殺」の増加は、それが切り離されたことが最大の原因だと。
方向性を見失った社会や家庭に、「教育力」「育てる力」は、ほとんどない。
それを知っていて林先生は「せめて親が物差しを持って、子供の姿勢をよくしてください」と言うのだ。
確かに姿勢の良さ、方向性を失えば、育つものも育たない。
うちの教室で私が28年間言い続け、怒鳴り続けているものは何だろう?
「休むな、遅刻も許さん!懸命に学べ!あとは・・・思い切り遊べ」それだけだ。
「教室の約束」には、それしか書かれていない。方向性だけを問い続けている。
それも知らず「点取りのお手伝い」を求められれば、昔から「出て行け!」だ。
昨日小5の子を持つお母さんから「今の塾をやめて、そちらで見てほしい」と電話があった。
申し訳ない、今は小5はやってないのですよ。時間が取れなくて・・・。
けれど今の小5は「最後の小6クラス」として、来年3月から見ますよ。
それ以後はもう、小学生は勘弁してください。体力の限界です。
あと何年出来るのかわからないけれど、「方向性を見つめ、育てる」教育。
最後までそれだけを追い続けて行こうと思います。

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