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抗がん剤治療

薬というのは「毒物」であり、基本的に悪者だ。そのまま戦えば、我々人間の方が殺される。
しかしその数を減らしてやれば、人間を殺すほどではないが、見境なくけんかをするので、
病原菌ともけんかをし、それを殺してくれることがある。それが薬だ。
癌という奴は最強の「ラストボス」であり、これと闘う奴も相当の悪(ワル)でなくてはならない。
卵巣癌に用いるのは「BEP療法」といって、3種類の抗がん剤の総称らしい。
この3つも極め付きの悪で、特に胚細胞の癌細胞には驚異的に強いらしい。
色々な癌と様々な抗がん剤があるが、その勝率は「ピカ1」と言えるという。
ところがそれほどの悪だから、全身を駆け巡り、見境なくけんかを仕掛けてくる。
肺・腎臓・肝臓・膵臓・・・臓器への影響はどれほどか?
血圧・脈拍はどうか?貧血にならないか・・・チェック項目は30ほども、たくさんある。
どの一つにも変調をきたしても困るが、わかりやすいのは「吐き気」と「白血球」。
抗がん剤の悪は血液を作る脊髄も攻撃し、赤血球・白血球・血しょう」の数値を狂わせる。
中でも白血球は体内に入る菌を殺してくれるが、それが減ると、抵抗力がなくなる。
普段は何でもない菌でも、別の病気を引き起こし、死んでしまうこともある。
この白血球のことは芸能人が癌になった時など、昔からよく聞いたことだ。
そして「吐き気」。そりゃあ毒を身体に入れているのだから、身体が拒絶反応を起こすのは当然だ。
ほんの10年ほど前までは、この二つをコントロールするのは、
「抗がん剤の濃度」と「がまん」しかなかったらしい。
吐き気がすさまじく「もう、癌で死んでもいいからやめてくれ!」という患者はざらにいたという。
医師は白血球の数値と患者の状態を見ながら、点滴スピードを調整したり、中止したり、
「そりゃあ・・・大変だった・・」という。
女房もナース時代、そういう抗がん剤治療の現場で働いており、専門家であるが故、
「真子に・・抗がん剤・・・」と、気絶するほどのショックを受けた。
しかしこの10年で・・・それらに対処し、数値を安定させる薬と技術が飛躍的に開発された。
真子は治療の3日目を終えたが、特に吐き気もなく、普段の食事量が元々多過ぎて、
少し量を減らして食べやすいものにした「食欲減退時用」の食事をぺろりと平らげている。
パクパクと食べる様子を見ていると、それだけでも私達夫婦は気が安らぐ。
手術の傷の痛みもすっかり無くなり、そうするともうどこにも、痛くもかゆくもなく「暇」だ。
10年前では信じられなかった、抗がん剤治療の現場だろう。
「ああ~、外出許可をもらって、清水あたりを歩きたいなあ~」
そりゃあ、今はまだ駄目だって。お前は治療が始まったばかりの患者なんだぞ。
女房は朝から病院へ行くが、私も毎日お昼に病院へ行き、病院の食堂で「ヘルシーランチ」を食べる。
真子の、もう以前と変わらぬ顔を見ると、それだけで元気になれる。
たくさんの人に優しい声をかけていただき、中には「授業を休んだら?」とも言ってくださる。
けれど・・・そうもいかない・・・
どの学年もそうだが、特に高1など、「2次関数の場合分け」という「関所」に差し掛かっており、
ここにはしっかり時間を使ってやり、チェックを入れてやらなくてはならない。
ここを「理解」しないともう「高校数学がパアーになる」ところだ。
第1回目の治療効果などの数値は、この週末にもわかると思う。
見た目元気になった真子を見ると、なんだか楽観して来た。
医師やナース、そして抗がん剤の「悪」に任せておいて、たぶん、大丈夫だろう。
大丈夫、私はずいぶん落ち着いてきました。他の「私の子供達」にも、向かいましょう。

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