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さらに楽しく

よく間違われるのだが、私は楽しい授業をしているわけではなく、
生徒に楽しく学ばせているわけでもない。
楽しいことがあるとすれば、数学そのものが楽しいだけだ。
「こういう技術と考え方で、こうやって式を変形すると・・・
 ほら、こんな形に出来るから・・・こんなことがわかってくるじゃないか」
そう言う作業は確かに楽しい。問題は、いかに生徒を「その場」まで連れていくかだ。

中学で初めて卓球のラケットを手にし、打ってみたルイは卓球が楽しいと思ったそうだ。
しかし、まだまだそんなものじゃあない。卓球はもっと楽しい。
トレーニングを積んでもっと速く動けるようになればもっと楽しくなる。
筋力を付けてもっと強く打てるようになれば、もっと楽しくなる。
キャリアを積んで「試合のかけ引き」までわかってくると、もう病みつきだ。
もっと奥深くにある楽しさを知りたくて、進んで苦しいトレーニングもするようになる。

数学も同じだ。その楽しさを知るためにはトレーニングは欠かせない。
私はそのトレーニングをさせているのだ。
それ自体はさほど楽しくもなく、決して甘やかすこともない。
しかしそうやって練習を重ねるうちに動き方を覚え、速く動けるようになり、
それぞれに数学自体の面白さや楽しさを自分で発見してゆくだけだ。
私に「優しくて、楽しい授業」などを求めたら、とんでもなくひどい目にあうだろう。

トレーニングを積んでチャンピオンになる者は素晴らしいが、不幸でもある。
「出来てしまう」がために、そのことを深く考えることがない。
だから人に教えることが出来ない。コーチや監督にはなれないのだ。
まちゃみちゃんの剣道の師匠であるツボタも言っている。
「俺よか強い奴はたくさんいるけれど・・・教えるのは・・別だなあ」

懸命にやっているのにうまく出来ない。その時に人は一番考え、学ぶ。
「どうしてうまく出来ないのだろう?出来る奴って、どうやっているのだろう?」
ものすごく観察するし、試行錯誤も繰り返す。
そしてそれらを次の世代に託し、楽しみながら選手を育てる。名監督の誕生だ。
どのスポーツでも、名監督と言われる人のほとんどは、自身は3流選手だった。
それは当然の結果ともいえるだろう。
「ついに数学では一番になれなかった」という君!嘆く必要はない。
君はきっと「名教師」になれるだろう。
私がそうであるように、「そこはこうやろ、どアホ!」なんてやりながら、
いつまでも生徒と共に数学の楽しさを味わうことが出来るだろう。

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