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頭脳の体力

スポーツの技術は、体力以上に伸びることはない。これが意外に忘れられる。
現場を見ているととても良くわかるのだけど。
中1のマヤ、小6のカンナ、小4のカリン。年齢差はあっても2年ほど前に卓球を始めた。
もちろん「はねつき」みらいに、ボールをラケットに当てることから始まっている。
一番器用だったのはカリンだ。きちんとボールをコートに入れ、年上に負けない。
マヤとカンナはミスが多かった。
マヤは動きが遅く・固く、ボールについていけなかった。
カンナには強いフォアを入れさせようとしたが、スイングの強さを身体が支えられなかった。
カリンに全く歯が立たなかったのに、ここのところ互角の試合をするようになっている。
二人ともディフェンスがしっかりとして、ボールをよくつなぎ、攻撃にもミスがなくなった。
技術的にはあまり変わらない。はっきり違うのは体力だ。
明らかに筋力が増したために、瞬発力がつき、大きく動いてボールに追いつき、
下半身で踏ん張って打てるため、より強いボールが打てる。
目・腕・腰の位置がぶれないためミスなく相手コートに入れることが出来る。
これはもう年齢差によるパワーの差で、技術的にはまだカリンが上なのだが、
パワーで押され、互角の試合になっている。
マヤとカンナは、やろうとする技術が出来るまでに、体力が追いついたのだ。
中学・高校生を見ていると、同じことが頭脳にも言えるのだが、その子とはだれも言わないし、知らない。
私も普段やっていることなので「こんなことくらい」と思いがちなのだが、
昨日の中3と高1の、やっていることの差にあらためて気付いた。
中3は入試問題研究で、適性検査の問題なんかはかなり難しいのだが、底は浅い。
場合分けとか文章の意味を考えるということはほとんどなく、やることがわかりやすい。
やはり「公式を知っているか」に近く、「子供の思考回路」でも解くことが出来る。
それに対して高1がやっていたのは「数式の基礎論」のまとめ。
整理の仕方・値の求め方は4通りほどもあり、「どれを選ぶか」ということが求められる。
「ここまでだったらこれでいいね。あ?そこまで求めるなら、こっちの方がいい」
問われていることの意味を理解出来ないと、とても出来る作業ではない。
つくずく「高校の数学って、大人の思考回路がいるんだなあ」と感じた。
公式は覚えていても、「その公式は何を求めるものか」がわかっていないと使うことも出来ない。
そういう「大人の思考」が出来るようになるには、「頭脳の体力」が要求される。
その体力がないと、公式などの「技術」は使いこなせないのだ。
体力をつけるには長い期間が必要だ。コツコツとトレーニングを繰り返すしかない。
それも「一つのことだけで」というのは、頭脳の体力をつけるには不利だ。
数学も語学も、社会も音楽も、出来るだけ多くのものに触れ、考え、感じた方がいい。
昔は「せめて数学だけでも」と思っていたが、今は違う。
数学のために、他教科も、スポーツも、音楽も美術も・・・だ。そういう指導をしている。
高1の最後の問題は、文字が取る数値の幅の中に、一つだけ取れない値があった。
文章の意味をよほど深く理解しないと、とても発見できない。大人の文章力が要求される。
どの子も発見できなかった。
「取れない値があるはずだぜ」 ろくにヒントも与えないで放っておいた。
しばらくしてミオとミユが「こ・・・こうですか?」 見事に発見した。
1年前だと何時間かけても発見不可能だったはずだ。
なるほど・・・私のもとで1年。少しは大人になっているようだ。

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