FC2ブログ

登山 その1

8000mを越える山は世界に14ある。
その14山すべてに登頂した人は28人いるが、日本人はいなかった。
去年竹内と言う方が日本人として初めて制覇した。25年ほどかかったという。
最後の登山をカメラが追っていたが、淡々とした映像の中に壮絶さが秘められていた。
竹内さんは20代から先輩について8000m級を次々に登頂した。
14山制覇はすぐのように思われたが、そうはいかなかった。
先輩は登山途中で雪崩に巻き込まれ、遺体すら発見されなかった。
自身も雪崩に飲み込まれ、登山仲間に掘りだされて九死に一生を得たが、
脊髄を損傷し「登山は不可能」と診断された。残りは3山だったと聞いたように思う。
執念で復活し、最後のチャレンジをカメラが追ったのだ。
中腹にあるベースキャンプで竹内さん達は天候の回復を待っていた。
普段は「誰も行けない」ところへ行くのは、あらゆる好条件がそろわなくてはならない。
「今年は、もう無理だ」いくつもの国のパーティーが諦めて帰って行く。
竹内さんは日本と頻繁に連絡を取り、天気図を見つめ、「この日なら」というワンチャンスを見つけた。
それでも「アタック」するかどうかには決断がいる。
学生時代に山岳部の友人に聞いたことがある。登山に「遭難」は、基本的にないと言った。
ただし、もちろん二つの条件付きだ。
「一つは“きちんとした準備”だ。登山道具・服装・装備・水と食料。そういうものをきちんと揃える。
 そうすれば基本的に遭難などあり得ない。遭難する連中は、そういう装備しかしていない。
 そしてもう一つ・・これが一番重要だが、天候など周りの状況を常に観察し、
 “これ以上は危険だ”と思ったら、撤退する“勇気”を持つこと。
 登山とは、生きて帰って初めて完成する。あと少しなのに撤退するのは難しい。
 しかしそれが“生き延びるため”なら、登山家は誰もそれを“恥”とは思わない。
 その二つのことが出来れば、登山に遭難などあり得ない」
竹内さんはもちろんすべてを承知でアタックを決断し、第2・第3キャンプまで登った。
頂上まで残りは700mほど。しかしそこはもう、わずかなスタッフも付いてはいけない。
かつての自分のような、20代の後輩と二人、竹内さんは最後のアタックを決行する。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

河原

Author:河原
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR