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レジャーランド化

大学1年の時、私の大学は移転を始めていて、大学の体育館が使えず、
卓球部は街の練習場で練習をしていた。そこへ元世界チャンピオンの長谷川さんも練習に来られた。
休憩時間に「早く大学の体育館に戻りたいです」と愚痴を言うと、長谷川さんは
「どこでも練習できないといけないよ。海外だと雨漏りするオンボロ体育館もある。
 そんな所でも練習できないと、強くはなれないよ」
海外など行ったことのない私は驚き、深く感心させられたことを覚えている。

出版社の社員が来年の「能率ノート」を持ってきてくれた。毎年持ってきてくれる。
カレンダーをノートにしたようなもので、予定を書き込んだりできる。
私は手のひらサイズの手帳を買うので、そのノートはもっぱら女房が使っている。
ちょいと立ち話。近畿の多くの塾を回っているので、色々な話が聞ける。
「ここは今どき珍しい塾ですね。極端に生徒に“合わせよう”とはされていない。
 今はどの塾もニーズに合わせて“生徒に合わせよう”としています。
 そうしないと生徒が来てくれないんですね。しかし・・・・・
 合わせれば合わせるほどレベルは下がって行き、難しいテキストは売れなくなっています」
“分数の出来ない大学生”の存在は昔から知られている。
中学生や高校生が分数の足し算が出来なければ、小学5年のテキストで復習させるのだろう。
大学でも予備校の講師を呼び、新入生に高校の復習をさせるところもあった。
けれど大学はそういうことをどんどんやめ始めた。どうしてだろう?
たぶん・・「問題解決」にならなかったからだ。
新入生に「分数」や「解の公式」を復習させても、「学びの喚起」にはつながらなかったのだと思う。
どれほど復習させても、学生は学ぶ気にならない。それは「知識不足」だけが原因ではなかったのだ。
「先生んとこは授業以外の生徒がたくさん自習に来ているのに、とても静かですね。
 そんな塾、めったにないですよ。ほとんどはうるさくって仕方がない。大手塾でもそうです。
 教えているのも“安っぽい学生”で、優しい声で『おい、騒ぐなよ』・・・騒ぎが収まるはずもない。
 マニュアルで『強く叱ってはならない』とあるんですね。強く言うと、親が文句を言いに来るから。
 塾は“面倒なこと”は避けたがります。
 その子に合わせて、その子が気持ち良くなれば、勉強は・・本当にはどうでもいいんです」
それは最近浪人していた生徒も同じことを言っていた。
「予備校が楽しくて楽しくて・・・勉強は、しなかった・・・」
その子は現役時代よりも志望校を落として大学へ行った。
総じて言えば「教育産業のレジャーランド化」が進んだということだろう。
「個人に合わせて」いれば、塾は必ずそうなってしまう。
「いつでも、君の好きな時間に来てください」そういう塾ばかりになってしまった。
塾が「コンビニ化」してしまったのだから、講師も「コンビニの店員化」する。
いつでも講師を用意しておかねばならないから、慢性的に「講師不足」だ。
そこらを歩いている学生でも、誰でも、「1時間いくら」で雇わなくてはならない。
生徒は自分の都合だけで来るのだから「周りの状況」を見ることもなく、
「学びとはどういうものか」を知ることもなく、講師は「通分の仕方」だけを教える。
よその塾を知らなかった卒業生のトモキやサツキはその現状に驚き、すぐに講師をやめたものだ。
私は数学を一人で教えているから仕方ないとはいえ、そういうこともあって時間割にしている。
生徒の好き勝手になどさせない。そうしたいのなら「どうぞ、よそへ」だ。
生徒に「優しく」もしない。昨日も高2のミツハやクニカズを「ボコボコ」にしてやった。
優しさとは何なのだ?
今「ボコボコ」にしてやらないと、先へ進んでもっとひどい目に合い、息の根を止められてしまう。
その子を生かすには「レジャーランド」だけで、うまくいくはずがない。

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