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縁のあるタイミング

小・中学の国際調査テストの結果が公表された。
それまでは「下がる一方」だった得点は、小学算数でやや持ち直したらしい。
「脱ゆとりの成果だ」と国は発表している。・・・ふ~ん・・そうかな?
「算数が好き」と言う小学生は7割もいるが、中学だと4割を切っている。
「将来、数学が使える職業に就きたい」は4%だが、
「将来の職のために、数学をやる必要がある」は70パーセント近くにまでなっている。
・・・要は数学なんか大嫌いだけど、高校や大学に入るために「仕方なくやる」と言うわけね。
この調査、高校生はないのかな?たぶん・・・公表できない結果になっているだろう。
日曜に真子の携帯にメールが来た。卓球仲間だったナゴからだ。
「友達で、教室に入りたいという子がいる」と言うものだった。
「高1のクラス?・・・ギリギリだな。・・来るならすぐ、火曜に来るようにと言っといて」
高1のクラスは数Ⅱに入っており、整式の除法・分数式・不等式の証明などで、
式や実数の本当の意味、扱い方を確認してきた。今は複素数論をやっている。
火曜からはそれらの理論を生かして、2次方程式とそのグラフの意味を深く探っていく。
それらはさらに「因数定理」から「高次式の変形と扱い方」まで続いて、一応終わる。
高等数学の「土台」の部分だ。高校では1~2週間で終わるところを二ヶ月以上かける。
その後は三角関数・指数対数・数列・微分積分など、華々しい理論が展開される。
しかし「土台」の部分で数字や式の「意味」、「式を都合のいい形に変える」ことが出来ていないと、
それらはただの「公式の羅列」に見えてしまうだろう。
懸命に勉強して、問題集を3度も解いて「公式は覚えた」のに、一向に数学がわからない。
数学ばかりやっているのに得点にもならず、ノイローゼのようになり、体調を崩してしまう。
そう言う子は山ほど見てきたが、やってきた「二人目のミオ」も、その典型だった。
真面目に勉強してきたこともすぐにわかったが、残念ながら、数字や式の意味がわかっておらず、
「数学って、そうやるものじゃないだろ?」というミスを簡単にやってしまう。
しかもその「あり得なさ」に気がつかないから、無意味な計算を延々と続けてしまい、時間がかかってしまう。
もう、あと半年もすれば「数学のない世界」に住まざるを得なくなっただろう。
「カイやミユ達はどうして、こんな数学を、楽しそうにやっているのだろう?」
それが不思議で、この教室の門を叩いてみる気になったらしい。
うちの1年生達は全員「まだまだヘボ」なのだが、その意味や「らしさ」に少しは気が付いている。
扱い方がわかって操作できるようになれば、面白くなるのは「ドラクエ」のゲームも同じだ。
「やるな」と言ったって、勝手にやるようになる。そのためには「土台」は不可欠なのだ。
その土台を創ってやる期間は、あと少しだけど、残っていた。
これを過ぎればもう私は、新たな生徒を取るのをやめてしまう。この子はタイミングが良かった。
残念ながら・・・残念ながら!!今の進学校では「土台作り」にまったく時間をかけない。
華々しい公式は、ドラクエの「ラストボスとの戦い」みたいなものだ。
そのボスを倒すためだけに、大学へ入るためだけに、やっている。
けれど、ドラクエの面白さって、いくつものの街へ入り、根気よく話を聞いて、
その「謎」に迫って行くところですよ。そこが一番面白い。数学も・・・同じだ。
国や教育機関や塾産業はいつになったら、そのことに気づくのだろう?
それがわからない限り、うちの生徒がなぜ楽しそうに数学をやるのか、
なぜいつの間にかトップクラスに立ってしまうのか、その謎は、謎のままだろう。
二人目のミオは私と縁があったのだろう。あと一ヶ月もすれば、高1クラスの縁は、なくなってしまう。

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