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説得など出来ない

塾としては「やめる生徒」が異常に少ないうちの教室だが、いるにはいる。
そういう子のほとんどが入塾後3ヶ月以内にやめていく。
その理由も「クラブを優先したい」がほとんどだ。
「ああ、そうですか。わかりました」私が言うのはそれだけで、引き留めることはない。
「河原先生なら、子供を説得してくれるかと・・・」
そういう親もいるが、中学生に私のやっていることを説明したり、説得することなど出来ないですよ。
私は週に1回か2回その生徒と数学をやることで、「数学ではないもの」を紡いでいる。
「学ぶことは楽しい。けれどそれがわかるには、辛い学びも越えなければならない」
「方向性を見失うな」「人が育つこととは、どういうことなんだ?」
「自分とは、どういうもので、どうあるべきなのだろう?」
そんな、こんなを紡ごうとしている。その「紡ぎ」は、中断があると、うまくいかないんだ。
そんなことを高校生や中学生に「わかりやすく」説明など出来るものだろうか?
他の塾は説明している?
「やる気ボタンを見つけます」「全部100点」「なりたい自分になれる」
「第一志望が母校になる」「いつやるの?今でしょ!」
これらはいったい、何を説明してるんでしょうね?
内田さんもよく言われているが、私もまた、私が紡いでいるような難しいことを、
中・高校生に「わかりやすく」説明する人を、私は信用しない。
「子供が選ぶのにまかせる」んでしょ?それもよさそうに聞こえますけどね・・・
それもいいけど、これだけは確かですよ。
「子供は“自分にわかるもの”」しか選びませんよ。「これ、好き。これ、嫌い」とね。
うちでも色々あるけど、
「康太、真子、日曜は卓球をする!」「5年生になった、父のもとで学べ!」
そこには康太や真子の「選択」などなかったですよ。その“理由”など知る由もない。
ただ、一緒に長く紡いでいると、なにがしかを「感じ取る」ようにはなってくる。
高校生が「学びの正面」に立つようになるのも、何かを感じるようになるからだろう。
康太もここで教える立場になって、
「あれではまだ弱い。この方向性では、この子はだめだ。
 口で言うのは簡単だけど、どうやったら“この子が”わかるようになるかな?」
そういうことを口にするようになった。
それでも・・・私のやろうとしていることが本当にわかるのは、もっと後のことだろう。
いや、ひょっとしたら、生涯わからないままかもしれない。
それは仕方ない。だって「教育という営み」は「そういうもの」だから。
そういう「不確かで、漠然としたもの」を、中学生に説明など、私にはできない。
その子が「数学を教わりたい」のなら、それはどこでも教わればいい。
「クラブを優先したい」のだから、そういう塾で学べばいい。
私にはそれを説得することなど、出来ない。

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