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安定の意味

少子化や不況の影響もあり、塾や予備校などの教育産業は経営が火の車だとよく聞く。
そんな中にあってうちの教室は「小規模である」と言うこともあるだろうが、ずっと安定している。
それがなぜかなんて考えもしなかったが、内田さんがブログで「神戸女学院大の安定」について書かれていて、
うちの教室にもそれが当てはまることが分かった。

うちは今時の塾としては「やってはいけないこと」ばかりやっている。
時間割が決まっている。今時は「君の好きな時に来てください」が多数受けするだろうに。
中間・期末テスト対策をしない。それで辞めた生徒は去年二人いた。
月謝袋である。銀行引き落としの方が「痛み」を感じにくい。
「お前が5なんて、もらい過ぎだ」と平気で言う。多数受けするには喜んでやればいいのだろう。
実はものすごく安い。内容と費用を比べれば、よそは年間でうちの3倍以上になる。
よそ並みの費用設定にすれば、教室も3倍大きかったかもしれない。

簡単に言えば教育産業は世の「ニーズ」に応えようとして来た。それ自体は悪いことではない。
より多くのニーズに応えれば「集客率」も上がるだろう。
しかしそれは今の私立大学と同じで、思うほどに生徒は集まらなくなっている。
ニーズばかりが先行し「受験のテクニックだけ」「今度の期末テストだけ」とやっているうちに、
やっている方もやらされる方も「何をやっているのか」がわからなくなったのだと思う。

うちの教室は「生徒を教育し、育てる」と言うことがはっきりしている。
それが出来ているかどうかは自信はないが、やろうとはしている。
「発展性のある知識」や「知っていなくてはならない知識」に光を当て、基礎知識を伸ばす。
それはとても面倒くさいことだが、「自ら学ぶようになる」ためには必須のものだ。
しかも自ら学ぶことは迷いや葛藤に満ちている。
「試合と塾がぶつかったなあ・・どうしよう・・・」
そんな迷いも早くから体験しておけばいいだろう。
そういう「基礎力」を出来るだけ大きくしておけば、成績や受験も自分で結果が出せるだろう。
そのためには一時的に生徒を点数から引き離しておくことも必要になる・・・・

そんな私の教育観など時代遅れだし、面倒なだけだろうが、
ごく少数だが「それがいい」と言ってくださる親子もいる。
それはごく少数だけど、他にそういう塾がないから、その少数は確実に来てくれる。
うちの人数設定は少数だからそれで満員になるし、経営も安定している。
なるほど・・・内田さんのそんな話を読んでいて、私も納得させられた。

土曜日の夕方ゴーヤの水やりに行くと、授業があった眞鍋さんが電話を受けてくれていた。
“桃山高校を受験したいが、友達がそちらに行っているようで、うちの子も今から・・・”
「塾長は“受験だけ”はお受けにならないかと思いますが、良ければ直接お話ししてください
 ・・・って、言っときましたよ」
ありがとうございます。もう電話がかかってこないことを願いますよ・・・
夜は康太や真子と卓球の練習に行き、汗だくになって帰って来ると、焼酎の原酒が届いていた。
キノシタが持ってきたのだと、女房が言う。
4回目の受験でようやく「高校数学教師」に合格したらしい。
ここ何年も「院卒」しか合格していないのに、院へ行っていないキノシタの合格は快挙だ。
面接では「職歴」にうちの教室があるから、どういう教室か説明したらしい。
「バカな塾長が、何の得にもならない教育をしている塾」
とでも言っておけばいいのだが、ま、そうは言わなかったのだろう。
さっそく原酒を飲んでみた。
芋の香りが上品すぎて好みじゃあないが、美味しい焼酎だ。肩の荷が・・・ひとつ下りた。

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