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1年の差

この時期、中学1年生はまだ「まんま小学生」だ。
学ぶことがどういうことなのか、その方向性も知らず、思考力もまだ小さい。
小学生の時に進学塾なんかに行かれてると、もう最悪。
教師の話は自分が楽な姿勢、机に上体を寝そべらせて眠たげに聴くものだと思っているし、
いくつもの話のうち「興味が持てるもの」「自分にわかること」だけ聴けばいいとも思っている。
それは、世の中のことなど自分はすべて知っていて、全部理解出来ることのはずなので、
自分に理解できないこと、知らないことは「どうでもいいこと」だと思っているからだ。
しかもテストは基本60点で「合格」だから、ピッタリ60点でいいわけで、
それ以上の得点や理解など「無駄」だとも思っている。
だから進学塾ではそういうことだけ学んでいるのだろう。
こすもす科の授業が始まって、真子は驚いている。かなりの数の生徒が授業中に寝ているのだ。
「勉強?塾でやればいいんだろう?」ということなのだろう。
それでも中学の範囲までの得点率は異常に高い。
入学前に受けた進研の模試(内容は中学まで)では、300人の新入生のうち
上位40人ほどが「東大・京大医学部レベル」と判定されている。真子は11位だった。
確かにものすごい。そのレベルって「日本一」だということだ。
40人が東大・京大の医学部だとすれば、工学部まで広げれば、なぜ毎年100人が合格しないのだろう?
毎年10人ほどしか合格しない。康太が嵯峨野出身の同級生に聞いた。
「あ?授業中に寝てるやつ?いっぱいいたぜ。そういう奴らはすぐにダメになって行ったけどな」
そう、そういうのは先へ進むほどに限界がはっきりする。
高1でそれならもう私は直してやる気力もうせるが、中1だとまだまだ「これから」だ。
「おどれ!なめとんか!ああ~ん?」そうやって、そういう態度を一つ一つ正していく。
中1の授業が終わり、中2が入ってくる。「1年後の姿」だ。
もちろん1年前には、正負の数の演算も、方程式の計算も、その理論もよくわからず、ミスばかりだった。
2年生になると文字式やその演算は爆発的に発展する。毎年皆苦労する。
ところが、例年より力の弱かったこのクラスなのに、ずいぶんと良く理解する。
一通りを終え、連立方程式に入った。その意味、扱い方の理解の深さが1年生とは全く違う。
グイ・・・グイ・・グイ・グイと、モモカが解き進めて行く。
「ちょっと無理かな?ミスするかな?」という問題でも、ちょっと考えて、キッパリと正解する。
これは・・・去年は「形を覚える」だけだったのに、その中の理論が理解出来るからだ。
「自分はバカだし、知らないこと、わからないことばかりだけど、
 だからこそ・・・ゆっくりでも、一つずつわかるようになろう」
そういう態度と方向性を願って育てつつある。それが少しずつ実を結びつつあるのだ。
今年の高1は新人が多い。当然だが、方向性や理解は「穴だらけ」だ。
それを一つ一つ、ものすごい忍耐力と根気で正していく。
変わって高2が教室に入ってくる。1年前の力は今の高1と似たようなものだ。
しかし「覚悟」だけは出来ていた。
「好きなことだけやって来て、ろくに勉強もしてこなかった自分が、勉強など出来るでしょうか?
 学ぶこと、教わることが出来るでしょうか?出来れば・・・そうしたいのですが・・・」
その1年後、聴く能力、考える能力、処理能力・・・すべてがけた外れに伸びている。
まだ「このバカ者が!」と私に怒られもするが、去年とは別人だ。
ダイスケを筆頭に、この春休みは座敷童子「予備軍」となっていた。
昨日の授業を終えた夜9時半。2年生はフリースペースで授業の復習を始める。
その横では3年生のコウヘイがコンビニ弁当を食べている。
2階ではやはり3年のユウキとアユムがコンビニ弁当を食べていた。
3年生はもう、すっかりと座敷童子だ。

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