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新しい制服

けっこうな雨の中、1台の軽自動車がやって来た。
新しい莵道の制服を着た3人が降りてくる。アヤカ・カイ・ミオの3人だ。
誰かのお母さんに学校から送って来てもらったのだろう。
晴れていれば桜を見物しながら、ぶらぶら歩いて来てもいいのだけど、雨だとそうはいかない。
3人ともフリースペースに座り込んでパンを食べ始めた。5時だからお腹も減る。
ミオの横には少し前から勉強している3年生のミオがいる。当然前の制服だ。
30年の莵道高校の歴史の中で初めて制服が変わったのだが、東宇治高校と同じようになったね。
3人とも「リボンが違う!」と言うが、この程度だと、前の方がよかったと思うのは私だけではない。
サキコがひとりで現れ、メイ・ユウカ・ミユの3人もまとめてやって来た。
7人全員が同じ制服。つまり真子を除いて莵道の1年生で、すべて女子。これは初めてだ。
真子は京北町まで一泊の「研修旅行」でお休み。
莵道も以前は「お泊り」があったのだが、今はやっていない。お金もかかるしね。
その分莵道では「おまんら、高校をなめたらあかんぜよ~!」と、何時間も言われたとアヤカが言う。
揃った1年生達に、まずはお願い。
嵯峨野高校こすもす科は1年生からすべて7時限で、1年・2年は8時限目を選択して取れる。
それが3年生だといくつかは「強制」されてしまう。
ユウキは月・火曜に社会の「授業」を入れられてしまった。
うちの「センター数学」も火曜の5時30分からで、帰ってこられない。
そこで1年生達に「水曜の授業を火曜日に移していいか?」とお願いしてみたのだ。
水・金だったのが火・金になる。皆喜んで受けてくれた。これでユウキは救われた。
しかし進学校は御苦労さんだね。8・9時限の授業をしても給料は同じなのに。
嵯峨野から来た同級生に康太が聞いてみると、通塾率は「半々」らしい。
「出来る子」と「出来ない子」の通塾率が比較的高く、「中間層」が低いという。
康太の二人の同級生も、ひとりは塾へ行っていて、もう一人は行ってなかったようだ。
学校で「塾と同じこと」をやってくれるのなら、私なら学校だけにさせるけどね。
「学校を、学校の先生を、もっと利用するように」
昔から一貫して私が言って来たことだ。ただ・・・学校でも塾でも出来ないことがある。
1年生のその日の授業は「因数分解」のまとめ。
ここは「ただの技術」と、学校も塾もすぐに通り抜けてしまうが、そうじゃない。
きちんと整理することとはどういうことなのか?数式を触るとはどういうことなのか?
そこには「隠された数学の文法」がたくさんちりばめられている。
アヤカはまだまだ理解を深めないといけないとはいえ、
中学からいるアヤカ・真子・メイは文法がずいぶん整備されている。
新人たちはどうかと言うと・・・ミオが同等の力とメイやアヤカ以上のセンスを持っている。
1年もきちんと育てれば、数学から「数学ではないもの」をたくさん学べるようになり、
莵道では順位も1位になるだろう。
ユウカとミユも中学までは苦にしなかっただろうが、まだ「数学の文法」に気がついていない。
それはカイやサキコも同じで、たぶん「丸暗記の数学」で来ているから、
「抜けているもの」がたくさんある。これをこのまま進めると、ほとんどの人と同じく、
「中学までの数学はよかったけれど、高校からはさっぱり・・・」となってしまう。
今の高校や塾には、それを修正してやる力がほとんど・・・というか、まったくない。
昔から私はそればかりをやっているが、昔と違うのは私自身がはっきりとそれを意識出来ていることだ。
同じことをやっていても、昔はもっと漠然と、ぼんやりとやっていた気がする。
数学をきちんと学ばせれば、それは誰にでもできることだし、総長や教授の話、
人の話をきちんと聞けるようになり、その話を面白がるようになりますよ。
うちの卒業生のほとんどが大学で教授に「目をかけてもらう」ようになる。
ずっとそれを不思議に思っていたのだが、最近ようやくその理由がわかるようになった。
人の話を面白がって聞き、学びの方向性がぶれない。そういう学生は可愛いわね。
それらはすべて「数学ではないもの」だ。そういうものをきちんと1年生達にも身につけさせよう。

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