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流れる文法

大学進学を決めたケンタの御両親が挨拶に見えられた。
こういうのは恐縮してしまう。初めてお会いするお父さんはケンタと「ハンコ」だった。
「小5の時から8年も・・・中学時代はテニスばかりでろくに勉強などしなかった。
 けれど、何をおいても教室にだけは行きたがり、そこでだけは勉強してくれました」
お父さんはこの教室を高く評価してくださり、お礼にと「うまい酒」をくださった。
滋賀県のお酒「波の音」。純米大吟醸酒で、熱処理をしていない「生酒」だ。
夜にさっそく味見。これはうまい!鈴木さんの「北アルプス」に、勝るとも劣らない。
これもフルーツの香りがするが、これを「吟醸香」と言うのだろうか?
雑味などまったくない。こういう日本酒が、たくさん出て来ているのだろう。
日本酒も建物も「もっと安く」と言う世間の声や「市場原理」に押し流され、
どんどんその品質を落としていった時代がある。
その時代のほとんどの日本酒は、酔っ払いのゲロの匂いと味がした。ひどくまずかった。
建物は建築基準など考えず、すぐに雨漏りがし、全体が傾いていった。
悪いのは・・・どちらかと言えば、我々世論の方だと思う。
「もっと安く」それ自体は悪くはないが、その中に流れる「文法」を無視したことが悪い。
酒造り、建物を建てる・・・どちらにも「適正価格」や「職人魂」という文法が流れている。
我々皆が「そんなものいらない。安ければいい」と言い、そういうものをなくさせた結果だった。

今の教育界はまさに、「その時代」のただ中にある。
「教育理念?子供を育てる?そんなややこしいものはいらない。
 “いい学校”に入学させてくれたら、それだけでいい」
“いい学校”の意味も知らず、その「大シュプレヒコール」に押し流され、「教育の文法」はなくなり、
「その時代の酒」と「同じ生徒」ばかりが造り出されている。
受験のテクニックだけを真面目に、熱心に聞く生徒か、ただ甘やかされて親に金を出してもらうだけの生徒だ。
どちらも「極めてまずく」、そういうガキも親も私は大嫌いだ。
「数学の奥に流れる文法と、その扱い方の注意点は教えてやろう。
 けれど、それをさらに練習し、磨き上げるのはお前達の仕事だ。もっと勉強しろ。
 文法を聞いただけでわかった気になるな!そんなに甘くはない!」
どの子も「かすかな吟醸香」は必ず持っている。
それを磨こうと、昨日も今日も、生徒に数学の文法を叩き込もうとしている。

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