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パンちゅう

朝8時前に制服姿のユウカが現れた。今日は私立大の入試のはずだが・・・
ミクと二人で職員室の畳の間を「勉強部屋」にしているので、
筆記具・ノート・問題集・着替え・ご飯の友・おやつ・・・一切合切が置かれている。
出かける前に筆箱だか、下敷きだかを取りに来たようだ。
「私立大なんざ、落ちたら承知しねえからな。・・・まあ、気楽に受けてこい」
ユウカは笑って出かけて行った。
高3は今日から学校の授業はない。週に1度「ホームルーム」があるだけだ。
私立大入試が本格化しているため、ほとんどの生徒がしょっちゅう受けに行くから、
授業したって数がそろわないし、もう「自分との戦い」だからしてやれることもない。
それでも教師は気だけは使ってくれる。
私の風邪がうつったのか、康太も真子も軽い風邪をひき、調子が悪かった。
私と同じように3日ほどで回復したのだが、真子は大事を取って月曜は休んだ。
夜に真子の担任から家に電話がかかる。
「インフルエンザじゃなく、ただの風邪か?なに?もう大丈夫?
 しかしなあ、学校は風邪もインフルエンザも大流行りだ。風邪で免疫力も低下しているかもしれない。
 いいか真子!治っても2~3日学校には来るな。家で勉強してろ、いいな!」
言いつけを守って真子は火曜日も休んだが、さすがに今日は出かけて行った。

今日は12時半から来客があるから、お昼ご飯はどうしよう?
早めに家で食べてもいいけれど・・・康太もいるから、、、そうだ!玉木亭のパンを買ってこよう!
パンの昼食「パンちゅう」だ。康太の自転車に乗って玉木亭へ向かう。
それにしても・・・なんてペダルの重たいチャリンコなんだ。変速機もついていない。
一度修理に出した時、幼馴染みのツボタは、
「これ、安売りか何かで買うたやろ?」
「女房が買ったが、うちの女房、どんなものも安売りでしか買わねえ」
「そうやろ?すべての部品が安物で、組み立ても中国だな。
 すぐに壊れるし、乗り心地も悪いぜ。次はうちで買え!」
「わかった・・・」
よくもまあ康太は3年間も、こんな自転車で羽戸山の坂を登り続けたもんだ!
すぐに息が切れて、頭が朦朧として来たぞ。
玉木亭にたどり着いて中へ入ると、パン・パン・パンの山。
「カツサンド」は外せない!なに?中にハムを入れたパンが、たった今焼き上がった?
そ、それ、3つください。あれやこれやと、つい買い過ぎてしまう。それほど玉木亭のパンは美味しい。
さて、昼食の準備も整った。いつ来客があっても大丈夫だ。

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