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手仕事とアップルパイ

子供の頃アップルパイを食べられるなんて、年に一度あったかどうか・・・
パイ生地はカリッとして香ばしく、中のリンゴはしっかりと歯触りもあり、
程よく甘く、ちょうどいい酸味で・・・「こんなにうまいもの、他にあるか?」
恍惚となって食べた記憶がある。一番の好物であった。
ところが大人になってから、おいしいアップルパイが無くなった。
「昔の記憶」にあるアップルパイがどこにもないのだ。
生地ももリンゴも「べったり、フニャン」としているだけで、少しも香ばしくない。
私の食のバイブル「美味しんぼ」によれば、リンゴも変わったらしい。
「紅玉」は原始的なリンゴで、そのまま食べるには硬過ぎて、酸味もきつすぎる。
だからこそパイのように熱を加えると、歯触り・甘み・酸味に真価を発揮する。
しかし品種改良が進み、甘くて柔らかいリンゴが好まれるようになり、
紅玉は売れなくなり、生産量も減っていった。もう、今のパイは紅玉では作らなくなった。
「もともと柔らかいリンゴを煮るから、歯ごたえも味もないのか・・・」
それにしても、なんでパイ生地まで「ふにゃふにゃ」なんだ?現代人は硬いものは食わないのか?
何度もがっかりするうち、アップルパイは食べなくなった。何年、何十年食べていないだろう?
日曜日のお昼にチャイムが鳴って出てみると、ナゴとその母だった。
「その近くまでラーメンを食べに行ったら売ってたんで、買ってきました。食べてください」
見るとアップルパイで、箱には「SURUGAYA・駿河屋」と書かれている。
「駿河屋・・・へ?お茶屋さんでアップルパイを売ってるの?」
「リンゴのあるときだけ売ってるんですよ。美味しいといいけど・・・」
私はどちらかと言うと「通円」の茶団子を買うし、このアップルパイは知らなかったなあ。
箱の中には丸のアップルパイが入っており、さっそく切ってみた。
パリパリと生地がはじける・・・か、硬そうだ・・・
生地を食べてみる。カリッとしてとても香ばしい。パイを食べてみる。
リンゴの歯ごたえがよく、甘みと酸味が・・・おいしい!!昔のアップルパイじゃあないか!
お茶屋さんで専門ではない分、昔通りに、真面目に作ってるのかな?思わず半分も食べてしまった。

水曜日は朝から、久しぶりに「手仕事教室」が行われた。吹田から岩本先生がやってくる。
とっても美人な岩本さんは主に羊毛を使って何でも作ってしまう。
靴・服・かばん・人形・・・何でも。ロシアの遊牧民も羊毛でテントを作ったようだ。
いくつかの病院で定期的に「手仕事教室」を行い、患者のリハビリに大好評を得ている。
大教室で皆で羊毛を濡らし、ごしごしとしごいている。手も口もよく動く。
そりゃあ・・・患者じゃなくてもリハビリになるわ。
物作りは楽しいし、あらゆることをおしゃべりすれば、素晴らしくストレス発散になる。
『これはぜひ、皆であのアップルパイを食べよう』
朝から駿河屋へ行き、買って来た。丸のもので1300円。
皆がお弁当を食べた後のデザートに出した。「お、美味しい!」ここでも大好評。
こんなにおいしいものを食べて午後のお茶を飲みながらおしゃべりすれば、人生はとても幸せになる。
また、買ってきて食べることにしよう。

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