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再出発への決断

朝からマナが挨拶に来てくれた。
マナは「全日本レベルの選手に限り、筆記テストは免除する」と言う特典を受けて、
京都府の教員採用試験を受けたのだが、1次試験で敗退していた。
やはり厳しい・・・・と言うより、私は初めからこの「特典」を疑問視していた。
バレーの有名選手がそれで採用されているが、要は「そういうこと」なのではないか?
毎度テレビで大写しになるような「スター選手」ならば取ろうというような。
サッカーでいえば、本田や長友が「高校の教師にしてくれ」と言えばすぐに採用だが、
年収10億円の彼らがそんなことを言うはずもなく、かといってマナのような
無名選手など相手にしてくれず・・・・・
1次試験で不採用になったと聞いたとき、私には「ある考え」がすぐに浮かんだのだが、
それを無邪気にマナに提案するのには、私は抵抗があった。
年をとったせいか、周りのことが気になってしまう。

マナも残念であったろうが、整理がついているのか、にこやかにやってきた。
「やっぱり『プロ特典』では、基本的に合格しないそうです」
やはり・・・・・
「先生に御相談ですが、来年から体育大学へ行こうかと思うのですが、どうでしょうか?」
それこそが!私が思いついていたことなのだ!
「それがベストだと思うけど、母ちゃんはいいと言ってくれたのか?
 金は大丈夫か?けっこうかかるぞ。
 身体は?故障したところは、もうすっかりといいのか?」
私の杞憂であった。マナはすべてをクリアしていた。
それならば、大学へ行き、堂々と教員資格を取るべきだ。
まだ24歳、年齢には何の問題もない。
大学入試にも「プロ特典」があるらしく、それは確かに利用できるようだ。
一度社会へ出てから大学へ行くと、あるいは私のように大学へ戻ると、
勉強することがとても楽しい。これは皆が言う。
よくぞ再出発を決断したものだ。
「よく決断した。大賛成だ。しかしマナ、お前は恵まれてるぞ。
 母ちゃんは今から金を出してくれて、大学へ行かせてくれるんだからな。感謝しないとな」
「はい、その通りです」
「すると・・・息子の康太とは『同級生』になっちまうな?」
それにはマナも、愉快そうに笑った。

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Re: 訂正お願いします

や、勘違いしてました。ご指摘ありがとうございます。
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