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成長過程では

授業を終えて帰り道、ロータリーに差し掛かると犬を連れたまちゃみちゃんがいる。
ミヤセを迎えに来たのだが、とっくに教室を出たのにまだ帰ってこない。
しばらく立ち話をしているとミヤセではなく、町内の男子高校生が帰ってきた。
康太と同級生で、私立高校の野球部で「最後の夏」に向けて頑張っている。
同級生といっても彼は4月生まれで、康太は翌年の3月生まれだから正味1年違いだ。
だから子供の頃は康太より断然大きく、野球もうまかった。
いかにも野球選手らしく「がっちりした」体型は子供の頃のままだが、
身長は175センチで、康太に6センチも追い越されている。
「来年はどうするんだ?やっぱり系列の大学へ上がるのか?」
「それが・・審査が厳しくなって、勉強で“最低基準”を超えないと大学へ上がれないのですが、
 僕は勉強がついていけず、点数が足りなくて、このままだと大学へはいけません」
「え!?系列の私立大学なのにか?クラブでの頑張りは評価してくれないのか?」
「30点プラスしてくれるんですが、それでもまだ足りなくて・・・・」

「脅し」をかけられてるだけで、私立なのだから上の大学へは上がれるとは思うけれど、
こんなにきちんと大人と話せる「好青年」の彼を見ていて考えさせられた。
彼をこれほどに育ててくれたのは野球なのだろう。
なのに「自分ちの大学」へも行けなくなったら彼は、高校にも野球にも裏切られることになる。
昔だとどんな商社でも現場の一線で働く「体育系社員」を全社員の3割ほど取ってくれ、
さらにそういう体育系が出世していくことは珍しくもなかったのだが、
いまでは高卒だと「正社員」の道はかなり遠い。
「その子を育てる」のは野球でも学問でも、音楽でも何でもいいとは思うんだけど・・・
ただ、読書会で読んでいる「英語の早期教育」には、どの人も反対している。
「日本人は“英語だけを”と過熱するが、他の大切なものを学ぶ量が減るというリスクがある。
 大人になって本当に英語が必要になったらいつでも話せるようになるし、
 必要もない時期にいくら英会話をやっても身に着かない。水泳でも教えときなさい。
 英語が出来なくても死なないが、泳げないと、川に落ちたら死にますよ」

英語に限らず「一つだけ」で子供を育てるのは良くないと、私も思う。
3度の食事を「カレーだけ」で育てる親はいないだろう。それと同じなんだけどね。
勉強だけ・スポーツだけ・音楽だけ・・・どれも同じことだ。
成長過程ではバランス良く食べさせて、一つに特化していくのはそのあとでいい。
私は数学“もやれ”とは言い続けるが、“だけやれ”とは言ったことがない。

大学へ行こうとすると「勉強だけ」が有利になるのだが、本当には「大学」と「人間性」は関係が薄い。
昔は7割が大學なんぞには行かなかったのでよかったのだが、今では過半数が行く。
「・・・だけ」ならどれも同じなのに、「野球だけ」の彼が辛い立場になるのが・・・辛い。

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