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そよ風の便り

本と私
藤井さんのご自宅へ行ったのは土曜なのに、奥さんからお礼のはがきが届いた。
驚いた、すぐに書かれたようだ。
藤井さんにお世話になったのは私の方だし、のこのこと顔を出しに行って、
お悔やみを述べるつもりが、私の無念な想いを奥さんにぶつけただけかもしれない。
そんな私に、「来てくださってありがとう」と書いてくださった。
亡き夫への想いを少し綴り、「ぜひまたお会いしたい」とまで書いてくださる。
いつ以来だろう・・・1枚のはがきに涙したのは・・・・・・・
歳をとるとそうせざるを得ないこともあるが、私は本来「形だけ」が大嫌いだ。
そういうところは、私は亡き藤井さんとそっくりなようだ。
「最後まで言うことを聞かなくて、わがままで」と、奥さんは笑いながら振り返られていた。
そんな奥さんからの心からの、お礼の便り。
田舎の人は「皆いい人ばかり」なんてのは嘘っぱちだとは、とっくに知っている。
けれどこのはがきと、奥さんの人柄は本物で、嘘がない。
何度も読み返すうちに、あらゆる感情が渦巻いた。
本当に藤井さんが逝ってしまったんだと、念を押されたような絶望感、
また会いたいと言ってくださる喜び、暖かなお礼・・・・
冷たいのか暖かいのかわからない風が身体を吹き抜けたような・・・・
けれどこれはきっと、長野からのそよ風なんだ。
もう藤井さんはいないけれど、奥さんも鈴木さんもいる。
なにかと口実をつけては、また遊びに行くことにしよう。

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