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手ごたえ

本の表紙
卓球にしろ数学にしろ、私の指導は全体のバランスを見るという癖がある。
台上の小さなボールを打つには、もちろん腕を鋭く振る必要があるが、
私の場合、そのためにひじや腰の位置はどこにあるべきか、
膝の動きとつま先の向きはそれでいいのだろうかと、全体を考えてしまう。
手を鋭く振るために、足の動きの練習ばかりやらせることがよくあるが、
それが人にはなかなかわかりにくいらしい。
それは数学の指導でも同じだ。
まあ、人生全体で考え続けることができるようにとの願いはベースにあるが、
数学がよく解けるようにするために、遅刻をしないように、
挨拶ができるように、授業中の態度・目線、姿勢などを直そうとする。
たまたま解けたって、それが実力かまぐれかなんてすぐにわかる。
いや、人にはわからないらしいけれど、それの方が私にはわからない。
じっと生徒を見つめていれば、誰にでもわかることだと思っているけどね。
そういう指導だから、その日の授業に満足することは、基本的にない。
『今日もこいつら、全然だめだ・・・』
自分の指導力のなさ、無能に悶々としながら夜道をとぼとぼ帰り、
家で焼酎をあおり、『くそお~』という日々を続ける。
高2のクラスも鈍くさいやつらばかりで、いつまでたっても問題の表面を
なぞることしかできないことにイライラし続けていたが、
ベクトルの最終授業で「お!?」っと思った。
アヤ・ミク・リュウジ・アサトがしっかりとした手つきで解いている。
これは・・・暗記したことを吐き出す解き方じゃあない。
ちゃんと自分で考えて、理論を道具に使って、組み合わせて問いている。
これは・・・力がついた解き方だぞ・・・
今までが鈍くさすぎたため、にわかには信じられない。
じゃあ・・・この総合問題ならどうだ、これこそきちんとわかってないと手も足も出ないぞ。
アヤとミクがきっぱりと解いた。びっくりした。見事な解だ。
こんなに満足し、感動すら覚える授業はいつ以来か思い出せない。
その後数列に入って夏の授業を進めているが、はっきりと納得度が違う。
数学という教科の性質、感覚をとらえてきたことが、手ごたえでわかる。
これはうれしい、これなら数学のタイトルを取るのも夢じゃないぞ。
今日の授業にも、私の方がどっぷりとはまってしまいそうだ。

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