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重苦しい時

ジュンが真っ先にやってきてフリースペースに座り込む。
すぐにユウカも学校から帰ってきた。コウスケ、モエもやって来る。
4人とも授業はない。ただ、自分の学ぶ姿勢を自分に問うている。
こうなるまでにはずいぶん叱ってきた。私が叱るのは2つだ。
嘘をつけば小・中・高の関係なく激しく叱る。それを黙っていては、いいことは何もない。
もう一つは勉強をさぼるとき。
これは小学生には軽く叱り、中学生には少しきつく叱り、高校生には烈火のごとく叱る。
親に金まで出してもらっているのに頑張らず、なんとも思わなければ、
そこに学ぶ姿勢などでき上らないからだ。高校生は骨身に染みなくてはならない。
4人とも嘘をつくことはなかったが、学び方に関しては何度も叱られた。
モエなんか1年間ほど毎回泣きながら帰ったのではなかったか。
しかしもうこの4人を私が叱ることはほとんどない。
自分で自分を叱れるからだ。それが自分への問いかけだ。
4人の姿は私をほっとさせてくれるが、時々は逃げ出すやつもいる。
「塾へ来てやってるのに、なんで叱られなきゃいけないんだ」とばかりにやめていく。
そこは私は絶対に引かないのだが、落ち込みはする。
もっとうまく諭すことはできなかったんだろうかと、布団の中で泣く。
「塾なんかやめてしまおう、俺みたいなろくでなしに務まる仕事じゃねえ」
そんな思いは30数年で、百万回も繰り返した。
そんな私を引き留めてくれるのが、フリースペースに学ぶ生徒たちの姿だ。
私が帰るときもジュンは一人残っている。
センターテスト目前だからさっさと帰って寝ればいいのに、
家へ帰っても不安と焦りで身の置き所がないんだろう。
空気の重苦しさにはじっと耐えるしかない。
明日には真子が帰国し、日曜には卓球の試合がある。
真子には山ほどの話を聞き、試合では大いに盛り上がろう。
重苦しさをずいぶん和らげてくれることだろう。

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