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できばえ点

6年ぶりに京大文系の赤本を買った。6年分の数学問題を見ることができる。
最近はセンター対策の問題ばかり解いていて、うんざりしていたんだ。
どれどれ解き始めてみると・・・楽しい!やっぱり楽しいよ!例えば
「少なくとも2つの角が90度の四角形が、半径1の円に外接するとき、
 その四角形の面積の最小値を求めよ」
こういうのって正三角形とか正方形とか、対称性を持った
きれいな図形になることは経験で知っている。
だからこの場合一辺2の正方形だから、最小面積はきっと4だ。
しかし「きっと4」と書いても採点にならないから、論述しなくてはならない。
さ~て、どう論述しようか・・・それを考える瞬間がたまらなくおもしろい。
図形的にはほとんど中学数学なんだけど、これを論述できる高校生は、ほとんどいない。
こういうシンプルで思考力を問う問題が、京大はずば抜けてうまい。
これは一夜漬けで中間テストを乗り切るだけとか、国語なんて
意思疎通ができればいいだけで、文章はいらないという生徒には、
逆立ちしたって論述できないし、何より、その楽しさがわからない。
「どの公式か」ではなく「どうとらえるか」が問われているんだもの。
では、高校で公式を覚える授業はいらないかと言うと・・・そうではない。
結果としての公式だけを丸暗記しようとする生徒の方が悪い。
なぜそれを公式にできるかの構造をとらえることが数学だから。
しかも一度覚えればいいのではなく、フィギアスケートのように、
「できばえ点」を磨かなくてはならない。
それを磨かないと紀平選手のような美しいトリプルアクセルは飛べないし、
この問題の論述もできない。繰り返し構造を理解する中で見えてくるものだから。
そういう学びかたを覚えるのが高校までの勉強だといっていい。
完成などしないし、しなくていい。それを続ければ、いつかは見えるようになる。
何も見えなかった私でも、30年も続ければ見えるようになったもの。
懸命に磨こうとすれば高校生でも見え始めてくる。
トウヤとヒデヒトにこの問題を見せると、まだ論述などできないが、
「面白そう」ということは感じていたもの。
こういう生徒を私は育てたい。
幼稚な価値判断で、最小努力だけで、勉強とも言えない勉強だとも知らず、
合格だけ得られればいいというような生徒には、もう関わろうとは思わない。

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