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賢さの源

賢さとは「学び続けることができる」ということであって、結果にはあまり関係がない。
そりゃあノーベル賞でももらえればそれに越したことはないが、それよりも、
たとえ私のようなアホで性格が悪い人間でも人格や生活を崩さないですむ。
それは大きなことじゃないですか?
「俺なんかがまともな大人になれるのかな?警察の厄介にならずに済むのかな?」
若い頃は常にそういう恐怖におびえてたのは私だけだろうか?
学びは次々に新たな学びを生み、手に負えなくてうんざりしたり、
自分の無能に打ちひしがれることは多々あるけれど、少なくとも飽きることはない。
飽きないのだから犯罪を犯す暇はないし、生活は崩れないわね。
そういう賢さに気づくきっかけを生徒の中に備えさせたい。
賢さは点数や進路先の学校も「目安」にはなるけれど、
それは自分の賢さを育てた結果であってほしい。
入試の特徴に特化して、その攻略だけを目指すということを、
今では塾も学校も全部がやっているけれど、やればやるほど賢さからは離れてしまう。
なんだかドラクエのボスを倒すことのようになって、それが「あがり」だから、
たまたま合格しても学びは続かない。だって「あがり」なんだから。
賢さや学びに「あがり」などはないはずなのに、「あがり」を求めることが学びであり賢さだと、
今では大半の人が思い込み、風潮になってしまった。
そりゃあどんなに制度や構造を変えてもうまくいかないわね。
賢さではないものを賢さだと思い込んでんだから、いくらやってもうまくいくはずがない。
昨日の中1のクラスでは二人のアホが並んで黒板に立っている。
ところが片方は何か一つ賢さを積み上げられたようで、理論をしっかり整理できるようになってきた。
学校では支援クラスにいるのだが、普通クラスでも数学は上位になるだろう。
もう一人のアホは問題の意味がよくわからない。
見ている私はいらいらして、一発殴ってからアドバイスしようと腰を上げかけたとき、
隣のアホにぼそぼそと聞き始めた。
「え?これ、ややこしいけど、3つの円やろ?半径が見づらいんやんか。
 ここを見ると半径はこれで、ここが弧って、それはわかる?」
「う、うん」
「そしたら3つとも計算して、足して、引くんちゃう、わかる?」
アホのくせにすでに私より説明がうまい。
聞いたアホはまだ十分理解はしてないが、とつとつと黒板に書き始め、正解を出した。
私はそういう場面をできるだけたくさん生み出したい。
アホな私が教えてるのだから二人ともまだアホなのだが、
点数でも進学でもなく、ひたすらわかるきっかけを探し求めている。
わたしはそれこそが、それだけが、賢さだと思う。
アホなガキに私の説明のアホさを気付かされて悔しかったが、
心は暖まった新年の初授業だった。

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