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資格 ではなく

昨日の午前中にサリが卒業のあいさつに来てくれた。なんだか不安げだ。
サリは進路をどうするのかなかなか決められなかった。
体育か数学の教師、英語を深めてみようか?経済を勉強してみようか?
誰でもそうだが、高校生までは自分が働くことが想像できず、何となく不安だ。
だから大学はモラトリアム(執行猶予)の期間でもある。
「何になりたいか」よりも「自分に何ができるか」を探せばいいのだろう。
学科はいいので思い切り学び、大学でトップを目指すがいい。
その後急いでキセンボウへ行くと、タカコの車と同時についた。
運転していたのは新郎の旦那。
JT(タバコ産業)の下請け会社から工場でタバコを生産しているが、
本人はタバコを吸わず、酒もほとんど飲まない、超まじめな男だ。
出てくる蕎麦や釜飯を進んで給仕し、かいがいしくタカコの世話をする。
女房と旦那の「逆転現象」は今どき珍しくもないのかな?
チビでミニスカートの中学生になる前のタカコと私が出会ったのは20年前。
バカではないが特に勉強ができるわけでもなく、漂うように生きていて、
高3になるまで何になるのかなんてわからなかった。サリとそっくりだ。
当時は難しかった医療センターの看護学校に合格し、看護の道へ。
いきさつや経歴の優秀さに旦那は改めてびっくりしたが、タカコはただ笑う。
資格は取れてもまだ「看護師」になれたわけではないと自覚していたのが
タカコの優秀なところだ。多くの先輩に助けられ、育てられ、
最近ようやく「一人前になれたかな?」と思っている。
気が付けば「鬼軍曹」の立場となり、新人たちを厳しく指導する。
看護の学校や大学で学び、資格も取ってきた新人たちだが、
今のタカコから見れば、「危なっかしくてとても現場に出せない」と映る。
そう、それはどのジャンルでも同じだ。資格を取っても「働ける」わけではない。
「他のジャンルの人からも、たくさん話を聞け」という言葉にタカコはうなずく。
「一般教養や常識」をたくさん覚えて、「社会人」になってもらいたい。
サリは大学でそういうことに気づかなくてはならない。
タカコの旦那は気さくで朗らかな男だった。
「今度はミニ懐石の店で、俺とタカコは酔っ払うから、運転、よろしく!」
そういうと快諾してくれた。新たな「ファミリー」が一人増えた。

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