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子供に連れられて

車が県境の保坂峠に差し掛かると、雪はまだ30センチは積もっている。
後部座席のジュンとフウは高1だというのに、キャアキャアと見入っていた。
日曜は国立大後期試験だが、卓球の小浜市選手権でもあった。
マイコ・カンナ・ジュン・フウの4人を連れて体育館に着くと、八尾さんの顔が見えた。
35年ほど前に卓球で出会い、とても世話になった方で、
後に日本卓球協会理事を長らく務めておられた。
車から出ると「河原さん?」と声をかけられた。はて?どことなく見覚えはあるが・・・
「ハオです」
ハ・・・ハオ君か?当時は大学の新卒で、高校教師に赴任したばかりだったのに。
「お互い、いいおっさんになったね?」二人とも大笑い。
懐かしい、懐かしい、懐かしい。当時のことが走馬灯のように思い出される。
体育館の中にはイスダ君もいた。皆で小・中・高校生の卓球指導をしていたんだ。
30年も離れてしまったが、今再び生徒を連れて戻ってこられた。
そんな私を変わらぬ温かさで迎えてもらえる。もう、泣きそうになる。
「先生!」また声をかけられる。
トモミだ!私の卓球一番弟子で、出会ったときは10歳の少女だった。
福井県で小・中・高校のすべてのタイトルを取り、インターハイには3回連続行った、
そんなスターも今では40半ばになっている。
一人娘は19歳になり、京都の短大で保育士の勉強中だ。
「今家に帰ってますからあとで連れてきます。会ってやってください」
真子や康太と海で遊んだのは3歳だったのに、今では美しい娘に変身していた。
そうか、京都にいるのなら、一度おいしいものを食べに行かないとねえ。
トモミもしょっちゅう様子を見に来ているという。連絡しろよ!
近いうちに家族同士で会う約束をしておいた。
試合は4人とも勝ち進んだが、マイコが久しぶりに強さを見せてベスト8に。
これは、商品をやらないといけない。
小浜名物の「小鯛の笹漬け」を買ってきて4人に手渡すと、フウが大喜びをした。
「お父さんがこういうの大好きで、今日は誕生日なんです♪」
「誕生日だから食べていいよって、お父さんにも分けないとな・・・」
この子たちが「試合に出る」と言ってくれるので、私も小浜に戻ってこれる。
もう、私が連れてきているのではない。
確かに私が手を引いて卓球を教えたが、今ではこの子たちが私の手を引いて
小浜へも連れてきてくれている。
試合を終えジュンとフウを木幡駅まで送ってくると、車から出るときに
「来年も行きますからね」と、二人とも言ってくれた。
私は何という幸せ者だろう。

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