FC2ブログ

生徒を見る

このあたりの高校は全部月曜から期末テスト。
家で昼ご飯を食べて教室に戻ってくるとサリとユウカがいる。同じ高校の3年と2年。
どちらも寝ている。午前中の試験で疲れたのだろう。
二人とも勉強は鈍。数学の性質もなかなかすぐには理解できない。
根はまじめである程度繰り返して覚えようとするが、勘違いや思い込みもあり、
なかなか進められないし、そんなに集中力も続かない。
・・・似ている・・高校時代の私にそっくりだ。
私もこつこつタイプだが、高校時代にはついに勘違いや思い込みを直せず通り過ぎてしまった。
問題を解くことしか見えず、考えず、その構造や「数学らしさ」を考えられなかった。
ひたすら難しい問題を解けばいいのだろうと思い込み、能力を超える問題ばかり見ていたと思う。
数学らしさを見るには、もっと基本的な構造を見るほうがいい。
分数の触り方は人が思う以上に難しい。文字式とは、そのグラフの意味とは・・・?
私は解答と言うゴールばかりを求め、そういう味わい方を知らなかったのだ。
大学でも社会へ出ても「お前のそういうところがダメだ」と注意してくれる人はいたと思うが、
それが聞こえてくるのにずいぶん時間がかかり、遠回りをしてきた。
それがはっきりと見えるようになったのは、サリやユウカのような生徒を見てきたからだ。
「どうしてこの子はこれがうまくできないのだろう?
 あれ?ひょっとして・・・分数がよくわかってないんじゃあないのか?」
生徒に教えることはそのまま、私が教わることだった。
いまだに私には勘違いや思い込みがあるだろう。
けれど生徒に教わることでずいぶん見えるようになった。
そういうところばかりを直して、サリはずいぶん数学そのものがわかるようになった。
ユウカは1年後輩な分、もう1年かかるか。
しかし二人とももう、高校時代の私より「数学らしさ」はわかるのだと思う。
そのとらえ方や考え方、自分なりのフォームを形作れば、先の世界で自分を見失うことは減ると思う。
そういうものを身に付けさせるのが私の仕事だ。
二人はすぐに起きてずっと勉強し、夕方に家に帰って行った。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

河原

Author:河原
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR