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やっている仕事

木曜の午後は6人のお母さんたちがやってきてティータイム。
私はコーヒーとお茶を用意したのだが、お母さんたちのほうがすごい。
ハーブティーなんて飲む気にもならなかったのに、こんなにおいしいのがあるんだ。
それにとってもおいしいスウィーツ・・・どうやってこういうものを見つけるんだ?
こういうことに関して私はお母さんたちの足元にも及ばない。それで座談会だ。
「イオリは字を読みやすいようにと気を遣うようになりました。成績上がったでしょ?」
「びっくりしてるんですけど、全体的に上がってきました」
「1年間そればかりを言ってきて、ようやくわかり始めたようです。
 それが僕の、この教室での仕事なんです」
ゆとり教育の頃をピークに日本の教育は「言葉でやさしく、詳しく説明する」になった。
それ自体は悪いことではないが、生徒側はピンポイントの説明しか聞かなくなり、
塾はすぐに反応するから解けない問題だけ説明する「質問受付塾」ばかりになった。
説明は詳しいほうがいい。けれどそれが教育の中で占める割合はそんなに大きくない。
せいぜい2割ほどで、重要な大半は「なぜそれがわからないのか」を考えることだ。
字を乱雑に書く子は思考もまとまりにくい。「字は下手でも見やすい字に気を遣え!」
そこに気を使えるようになると、イオリもアサトも、数学なんか教えなくても劇的に伸びた。
なぜ話が聞けないのか?なぜ目をそちらに向けられないのか?
そういうことを直そうとするのが教育の本来であり、私が毎日やっている仕事だ。
じっと話が聞けて、なぜそうなのかと考えて、見やすく整理できれば、勉強くらいできますよ。
けれどそれは性格に働きかけることで、時間をかけてもなかなか直らない。
だからそこを無視して「技術的なことを詳しく解説しよう」となったのだろう。
けれどいくら説明したって、話を聞かない、ノートはグチャグチャ、やる気もないでは、無理です。
するとすぐに医者へ連れて行って、病名をつけてもらってあきらめる。
病名なんていくらでも付けられますよ。私もつけてやろうか。
親と口を利かない症候群・話を聞けない病・字を読めるように書けない症・やる気ないシンドローム・・・
名前を付けてもらってあきらめるのならそうしなさいな。楽になれるでしょう。
けれどそれのほとんどがただの性格だと私は知っている。
私もそうだが、字が下手なら気を遣わせればいいじゃない。
私の字の下手さは変わらないけど、5年ほどで見やすい字に変えられましたよ。
5年も待てない?だって仕方ないじゃない、教育ってそういうものだもの。
それを「今すぐ」っていうほうがおかしいんだ。そういう意味で教育ってむなしい作業だ。
いくら働きかけても3年間では直らないことのほうが圧倒的に多い。
そういうものだとわかっていても、心ある教師ほど自分の無能さに打ちのめされてますよ。
それでも・・・今日また来てくれる子に精一杯向き合う。もう私はそういう仕事しかしないからね。
「すぐに成績上げろ」「○○に受からせろ」という人は、どうぞよその塾へ行ってください。
そういう仕事って嘘ばっかりついてるじゃない。私は嘘などつきたくない。
もう教室のローンも終わったし、もうからなくていいんだ。正直に生徒に向き合いたい。
「来年、アヤの妹が中1になるので、いつ申し込めばいいですか?」
わかってもらえる人がいるのは、ありがたいことです。ありがとう。

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