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賢さって

昼ご飯を家で食べて、コンビニでお茶を買って教室へ持って行き、
冷蔵庫へ入れてごそごそしてから、フリースペースに座る人影に気づいた。チサだ。
「へ?学校は休み?」「今日から期末テストです」
そうか、木幡中は水曜から試験か。入試があるから3年生だけこの時期にやるんだ。
雪が降って強烈に寒いのに、エアコンもつけずに勉強している。
教室は太陽熱で温める「OMソーラー」で少し暖かいとはいえ、エアコンをつけてやる。
チサはノートをきれいに書き、提出物もきちんと出すので内申点は悪くない。
ただし「目から鼻へ抜ける」ほどの理解力は、まだない。
「理解力が低いから、きちんとやることでカバーしている」
チサはそう言って納得していたのだが、ここへきて激しく変化し始めた。
「これだけではいけない・・・・」
小・中学生の賢さの目安って、テストの点だと思う。
「とりあえず覚えておけ」という基礎内容ばかりだから、覚えればいいんだ。
本当には覚えるべきことはそれほどなく、九九と分数ができれば十分なほど。
そんなところに変に応用などやらせる必要はない。まだ精神が幼いからだ。
それを算数や理科などで無理やり精神年齢を上げようとしても、いいことなど何もない。
中学まではそれでいいが、高校からは賢さの質が変わる。
覚えて来た基礎知識をどう組み合わせるのか、どう準備するのか。暗記作業ではなくなる。
サンマルクが混んで並んでいる時、テーブルや椅子を運ぶスタッフの中で、
「フロアチーフ」の目線は明らかに違う。
『あそことここの席が開く。並んでいる客の人数構成は・・・するとこの椅子はあちらに運んで・・」
常に全体を把握している。賢いなあ、と思う。
これは高校からの教科も同じで、勉強することでそういう姿勢を養えるかに変わっていく。
高校から勉強がわからなくなる生徒は、その変化に気づかないんだ。
中学までと同じように「言われたことをきちんと覚えて」やってるのに、さっぱり「わからない」。
姿勢の変化が問われ始める。姿勢は点数にはならないが、姿勢ができないと点数にもならない。
いや、教師の裁量一つで点数を取らせることは出来る。
姿勢など問わない、中学までと同じような暗記の基礎問題だけを出せば点数にはなる。
それは賢さではないのだが、問題の質など、生徒にも親にもわからない。
高校を卒業するときに「わかっていない」ことに気づくのだが、すでに時間は戻らない。
木曜から試験のカンナとジュンもやって来て、チサの隣に座った。チサが話しかける。
「これな、こうかなと思ってたけど、なんかおかしいねん」
「え?ようわからんな。けれどこうでええんちがうん?」
1つ1つ理解する姿勢に変わり始めている。そのためにフリースペースに座り、準備も覚えた。
どの高校へ進もうとも、もう、それほど心配はいらないだろう。

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