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どこで得をする?

「勉強をして、何の得があるの?」
価値観も多様化し、ますますそんな声が多くなりそうだが、結論を言えば必ず得をする。
「成績が上がったり、いい学校に合格したり?」
それは目安にはなるけど、勉強の目的でも結果でもない。そういうものじゃあない。
年末にまた酒を飲んだ3期生のウネは高1からの付き合いだが、成績は良くなかった。
私の説明や図の美しさに感動してくれていたが、点取りには結びつかなかったのだ。
おそらく私の数学観や図の根本的な意味が高校時代にはよくわからなかったのだろう。
行った大学も立派な三流だから、その面では得は何もなかった。
大学院で一人の教授との出会いから視野が開け、建築への洞察が深まるにつれ、
かつて私の語っていたことの意味が少しずつわかって来たという。
どこが気に行ったのか私のような生き様がいいらしく、10年前に設計会社で独立。しかしまったく食えず。
その年にこの教室の設計料300万円がそのまま年収だったほどだ。
その後も子供の工作教室の手伝いをしたり、商店街活性化の会合へ行き、
おっちゃん達と酒を飲みながら話をするなどの「金にならない仕事」ばかりだった。
私も最初の10年はまったく食えず、裏に何も書いてない広告を集めてノートにしていたが、
ウネのこの10年もほとんど似たようなものだったろう。けれど・・・似ていたのはそれだけではない。
ウネも、金にならない仕事を楽しんでいた。どこへでも出かけて行き、金にならない仕事をした。
「やがて金にもなるよ。今のお前は、その種まきをしてるんだから」
10年続いたその作業も、どうやら収穫期に入ってきたようだ。
去年の年収は、私が最高に儲けた額の2倍を越えていてびっくりした。
「自営業だから、来年はまた0円かもしれませんけどね」 
そう言って笑うが、いいや、そうはならないだろう。どんどん増えると思う。金では得が始まる。
しかし、ウネが学びから得をしたこととは、本当には金ではない。
言葉になりにくいのだが、強いて言えば「自分の人生を創り上げつつある」ということだろう。
自分の想い描く世界を創り上げる。それは偶然できるものではない。
継続的な学びと確かな実行力がないとできることではない。学びの目的とは、そういうことだ。
金がもうかるのは「おまけ」だけど、ウネがすぐに去年の10倍も稼ぐようになったら、
「一人で儲けるのはよくない。いい教室をもう一つ作って、寄付しろ」
なんて・・・言ってみようかと思っている。

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