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和牛の神様 ①

そう呼ばれる鎌田さんは宮崎県にいる。NHKの「プロフェッショナル」がその姿を捉えていた。
5年に1度の日本最高峰食肉品評会で史上初の2連覇を達成した人だ。
「和牛とはこうだと、基準・手本になる牛肉」。多くの料理人が言う。
細かく、きれいな“さし”が入った肉は、ステーキにでもすれば2~3度噛めばとろけてしまうのだろう。
庶民の口に入る肉ではないが、私は40年近く前にポートアイランド造成工事の監督のとき、
先輩に連れて行ってもらったステーキハウスで1度だけ食べたことがある。
肉なんて「ガシガシ何度も噛んで飲み込むもの」と思っていた私は、2度ほど噛むと溶けてしまい、
うまみだけが口に広がる様に感動したことを今でも覚えている。
鎌田さんは16歳のときに「肉牛は儲かる」と聞き、牛肉農家に弟子入りした。
誰よりも早く牛舎へ行き、誰よりも遅くまでいて、どんどん牛に「食べさせた」という。
その姿勢は名人に必須で共通するものだ。売れない牛を「4等級」に引き上げ、売り上げを何倍にもしたらしい。
しかし、牛肉の最高峰は「5等級」で、どうしてもそれには及ばなかった。
「どうして、ワシの牛には“さし”がきれいに入らんのじゃろう?」
鎌田さんは「目一杯」の借金をし、自分の牛舎を始めた。
朝6時から夜12時まで牛を見続け、世話をする。そしてあることに思い至る。
今までは牛に「食べさせた」のだが、「食べてもらう」に変わったのだ。
牛のえさは何種類もの混合飼料だ。200頭もの牛の1頭ごとにその配合を微妙に変え、
量も牛の様子で微妙に変える。それが「神業」だと言う。真似が出来ない。
しかし鎌田さんはこともなげに言う。
「人だって生の野菜を丸ごと出されても食えんじゃろう?牛も同じたい」
私は何事も教育をベースに考えるようになってしまったが、画面から離れられなくなった。

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