FC2ブログ

未知のゾーンへ

康太の研究室では4回生は8月まで院試合格に集中させてもらい、
合格を決めた康太はすぐに先輩の研究論文を助教の先生から手渡された。
合成・複合材料の研究で、まだまだわからないことばかりだ。
10月までに積み上げられた論文をすべて理解し、いよいよ未知のゾーンへ踏み込む。
「ここの部分がわからない・・?では、こうするとお~」と理論式を組み上げ、
コンピュータにプログラミングし、理論どうりに行くかどうかなどの研究をする。
もう誰もやったことがないことをするのだから教科書はないが、似たような研究は
世界中で行われており、そういう論文も読みまくり参考にする。
論文上で先輩たちの話を聞き、見も知らぬ世界中の研究者の話も聞き、育ててもらう。
今までそうやって、小・中・高校でも康太は多くの人に育ててもらい、とっくに私を越えている。
昨日、体操のエース内村選手の母が面白いことを言っていた。
「私は息子にべったりとくっつき、私一人で育てると勘違いしていた。
 息子には嫌われ、手が届かなくなって初めて、親は見守るだけだと知った。
 育ててもらうのは、息子が関わる多くの人に育ててもらうのだと、ようやくわかった」
まったくその通りだと思う。親は子供を保護し、食わせ、見守るだけでいい。
子供は多くの人と関わり、時に師を見つけ、学び、未知のゾーンへ踏み込んでいく。
それは研究であろうと、スポーツでも仕事でも同じであろう。
私のようなヘボ教師でも、必要とされれば精一杯関わろう。
それが難しすぎるからとか、必要がなくなれば、私を離れ次の師を求めて行けばいい。
私のような凡人は未知のゾーンへ共に踏み込むことはできない。
けれどそういう子をたくさん見守ってきた経験から、そうさせるために
どういう装備が必要かは学んで来た。それが易しかろうが、難しかろうが、必要な装備はさせようとする。
形だけとか見た目だけと言うことはできない。それが教師の役割と言うことも学んだから。
どれほど装備したのか試されるのが受験。
未知のゾーンへ踏み込ませるための準備に手を抜くことはできない。
それが済めば・・・あとは見送り、見守るだけだ。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

河原

Author:河原
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR