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香りの爆弾

女房が見つけて来た「宇治茶まつり」。60年も住んでいて知らなかったよ。
康太も暇なので、朝から車をアルプラザに止め、宇治橋まで歩くことにした。
駐車場から上に上がると「戦い川」。昔はそう呼んでいたけど、今でもその名だろうか?
土手の道は草ぼうぼうで、車の轍だけが残り、斜面は竹林で、アルプラは田んぼだった。
田んぼはずいぶん下だったと覚えているが、私が小学校へ上がる頃だったからか?
今ではきれいな石畳になり、一つもなかった家がいっぱいで、昔の面影はない。
面影を探しながら京阪宇治駅へ行くと「テン茶」の試飲で出迎えられる。
テン茶ってよく知らなかったけど、抹茶にすりつぶす前のお茶で、一般には出回らない。
飲んでみると・・・お茶って・・こんなに甘かったっけ?おいしいものだねえ!
「通園さん」でお茶の試飲券を売っていた。5枚つづりで500円。迷ったが3人分買った。
ふと、小さな女の子が二人、挨拶に現れた。卓球に来ている小2の二人だ。
いつも・どこでもほほ笑んでる子と、いつも・どこでも「びっくりしたあ」という顔をした子だ。
母ちゃんに連れられてお茶を飲むのかな?
メイン会場は塔の島で、9つの市町村が自慢のお茶を出している。
それに宇治橋通りかいわいのお茶屋さん14店舗でも試飲ができる。
玉露と抹茶は200円だから、券を買っておくと500円得なんだ。知らなかったね。
最初は京田辺市の玉露だ。お湯を冷ましてから急須に入れ、じっと待つ。
小さな茶碗にほんの少し。『なに?こんなにちょっと?』口の中に放り込む。
・・・鼻の奥で、何かがはじけた・・・ものすごい香りと甘み・・・これが・・お茶・・・?
私・女房・康太の3人が、しばらく声も出ない。
玉露を買ったことはあるし、飲んだこともある。けれどどうしようもない偽物だ。
本物の玉露って、「ものすごい」としか表現できない。初めて味わった。
ほんの少しなのも納得した。これを「鮨屋の茶碗」では、とても飲み干すことはできない。
香りと味の洪水に溺れてしまうだろう。続いては宇治市の抹茶。
「これは品評会に出す抹茶で、市場には出ないお茶です」
一口飲ませてもらうと・・・今まで抹茶は何度も飲んだけど、あれも、どれもが偽物だ!
苦味はあるが決して苦くなく、酔いしれる甘みと香りが余韻じょうじょうたなびき、途切れることがない。
これはもう酒と同じだ。酔っぱらってしまう。とても湯のみでは飲めない。
ついでに玉露も飲ませてもらった。覚悟は出来ていても、そのうまさに押し流される。
「宇治市に生まれ育って60年、こんなもの初めて味わったよ」
そういうと係りのおっちゃんは喜んで、2番・3番とおかわりをくれた。味に変わりはない。
もう酔っぱらってふらつく足で久御山町のテントへ行き、抹茶をお願いする。ここも負けていない。
「特別なお茶で、葉が極端に薄い種類です。その分うまみが強い。
 ただ、軽いので、重さで値段が決まる摘み手さんは文句を言いますけどね」
どうやらどの市町村もその調子だ。「負けてなるものか」と、「奥の茶」を出している。
今までこの祭りを知らなかったとは・・・66回目らしいが、50回ほどは損をした!
これからは毎年行って、今までの分を取り返そう。皆さん行ったことあるのかな?
ぜひ行くべきです!我々には縁のなかった本物のお茶が飲めます。
家へ帰って座り込んでもらした康太の言葉がものがたる。
「今日は・・・あり得ない、素晴らしい体験をした・・・」
来年は試飲券を2枚ずつ買うかもしれない。

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