FC2ブログ

体験入学

一人の男の子が高1のクラスに体験入学でやって来た。慎重になるのには理由があるようだ。
真面目にコツコツやるタイプのようで、中学では目立ちもしないが、出来ないわけでもなかった。
莵道高校はたぶん大丈夫に思われるが、不安もあり、中3の後半から進学塾へ行った。
つまり、どこにでもいる、ごく普通の中学生だったのだろう。
塾は「有名校進学コース」ではなく、「一般高校コース」で、初めて塾へ行くから
「こういうものか」と思っていたが、今思えばひどい授業だったらしい。
宣伝のためか進学コースこそそこそこ真面目に勉強させるが、自分が行った普通コースは・・・
誰も真面目に勉強しないし、真剣に教えもしない。教室は常に騒がしい・・・
何のことはない。昔から私も聞く、有名進学塾の「実態」そのまんまのことだ。どこもそうだと聞く。
それで彼は懲りていたのだ。クラブも忙しいし、塾へ行っても、あれでは仕方ないし・・・
ところが高校から数学の成績ががくんと下がり、わからなくなってきた。
そんなときに噂で聞いたのがうちの教室だったらしい。
『どこも同じだろうが、ま、一度のぞいてみるだけなら』と、体験入学にやって来たのだ。
母とやって来た彼だが、玄関を開けたとたん、二人ともびっくりしている。
「こ、これが、塾か・・・?」 そう?そんなによそと雰囲気が違う?あまり比べたことないしねえ・・・
ま、確かに「めざせ!○○合格!」なんて張り紙は、ただの一つもないけどね。
部屋に入ってもらってパンフレットに入っていた過去3年分の発表を見ると、
考えもしない大学名がずらりと並んでいる。先輩達、普通の高校からばかり。
『も、ものすごい。何で宣伝してないんだ?』 宣伝はしないんだってば!
そして授業は「2次関数の変動変域」という、一番ややこしいところ。それだけで2時間。
ややこしさはどこにあるのか、どこに手がかりを見つけ、どう考えねばならないのか。
なぜそんな数学を学び、自分はどうあらねばならないのか。大学へ行くだけのためではない・・・
コウスケとヒナは確実に着眼点を捉え、確実にまとめ上げる。
ユキタカとユウカも、らしくないくらいにグラフをていねいに書き、よく理解できた。うれしい。
タクミと彼だけが最後まで黒板にいたが、ちょっとした整理の仕方などで混乱している。
そういうところをいくつも指摘して直させていく。根気はいるが、一つ一つ・・・
そういう細かなチェックが、残念ながら、どの高校にも塾からもなくなっているのだ。
私にすればそのチェックは当たり前のことで、ないことの方が信じられないのだが・・・
ともかく体験は終了した。1回ではろくにわからないだろうから、来るも来ないも好きにすればいい。
帰りに彼が走り寄って来た。「つ、次は、いつ来ればいいんですか?」
このまま来続けることになるのかもしれない。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

河原

Author:河原
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR