FC2ブログ

気付かせるために

研究室が決定してホッとした康太は花見の準備に忙しく、真子は今日も予備校へ自習に行った。
康太は新たな研究生活に胸躍らせているし、病気でどん底へたたき落とされた真子も、
辛い浪人生活が始まるとはいえ、どこか環境の変化を楽しみ、胸躍らせてもいる。
どちらも学びの面白さを知っているからだ。
だからと言って将来金持ちになれるわけでもないだろうし、何度も辛いことに出会うだろう。
けれどやはりどこか、それでも胸躍らせて生きては行けると思う。
そういうことを「幸せ」と言うのだと思うし、塾生すべてがそうあってもらいたい。
だから鍛え育てるのだが、康太や真子が知る「学びの方向」に気づかせるのは、易しくはない。
私のように鈍臭い人間にはかなりの時間がかかった。
この仕事に入る前、現場監督時代には、そういうものにあこがれてはいたが、まだ方向が見えなかった。
それが見えるようになる要因は頭の良し悪しではなく、自分の甘さ・非力に気づくことだ。
高3のほとんどの子はその事に気づいている。
チサキ・両トモヤ・ミヤセ・キオト・イッペイ・シンヤなどは自分の甘さに気付き、
気付けたからこそ、ずいぶん前からその修正に取りかかっている。
すぐに修正できるわけではない。一生続くのかもしれない。康太や真子も同じだ。
けれどその作業が出来ることで人は安心してくれるし、胸躍らせることが出来る。
タツキはようやくそれに気づいて修正に取り組み始めたばかり。
マリア・チサト・ケンはもう少し時間がかかるか。
高2では、ヒカルはとっくに気付いていて、すでに面白がっている。康太並みになりそうだ。
ユウイチ・リュウタ・サリ・リノ・アキトもようやく気付いたが、これから必死に修正しなくてはならない。
コウジ・ヒロシ・ケイジは「何だろう?」と思い始めてはいる。
しかし本当に見えるまでには、もう少し基礎能力を伸ばしてやらねばならない。
大変だがまだ時間はあるし、血のにじむほど厳しく鍛えねばならない。
高1は夜明け前の時期だから寝ぼけているのが普通だが、入試を利用してしごいたせいか、
目覚めさせようと大声で怒鳴っているせいか、目がぱっちりして来た。
コウスケはすでに気付き始めており、数学が面白くて仕方なさそう。
鈍臭いユウカ・ヒナ・タクミの取り組み方も、中学時代とは全く違って来た。
ユキタカなど、どうやってその能力を高めるのかに頭が痛かったのだが、
一気に基礎処理能力が上がって来た。環境が変わると、こうも変わって来るのだろうか?
中学時代は基礎を鍛えるばかりで、いつその目が開くのかわからなかったが、
高校の難しい数学で思い切りひっぱたいてやったら、やっと目が覚めたかのようだ。
自分の非力を知り、学びの方向に気付かせるために、今日はとびっきり難しい因数分解のまとめをやる。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

河原

Author:河原
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR