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優しい時間

お昼前にマスミ・ミツハ・サチエが教室へやって来た。
3人ともそうだが、ミツハなんかこの1年でずいぶんきれいになった気がする。
車で城南宮へ向かう。道中の桜が青空に映えて素晴らしくきれいだ。
無料駐車場に車を止めて、おじさんが一人でやっているビストロに入る。
パートも雇わず、料理も接客も一人でやっているのだが、おいしいフレンチが食べられる。
3人は別々の料理を注文し、少しずつ切り分けて、「これ、最高♪」などと言いながら食べている。
マスミは看護大で、キツハは放射線技師養成大学で、それぞれ1年鍛えられた。
サチエは明日、広島の大学へ旅立って行く。
「そりゃあたぶん・・・確実に、すごく勉強しなくちゃあならないぞ」
ミツハには何度も言っておいたのだが、それでも想像をはるかに超えていたようだ。
放射線技師養成だから当然だが、原子や放射線など、高校時代ろくにやったこともない
物理学の勉強をしなくてはならない。
しかもその人体への影響など、医学についても医学部生並みの知識を要求される。
「まったく・・・勉強というものをなめてた事を、思い知らされました・・・」
夏の前期試験ではまったく内容がわからず、「これでは進級できないぞ」と言われてしまった。
今まで自分が想像もしなかった、したこともなければ、出来るとも思えなかった勉強が始まった。
「なんとか2回生にはなれました。今後は・・・もう大丈夫です・・・ハハハ」
本当に学ぶとはどういうことかを知ったのだろう。そりゃあ・・きれいになるはずだ。
内面からの表情が大人になっているんだ。
世の中へ出てちゃんと働くということは、ちゃんと責任を持つということだ。
ちゃんと責任を持つには、どれほどの知識と、思考と、行動が必要なことだろう。
その大学は責任を持ってそれを鍛えようとしている。どれほど厳しくとも、過ぎることはない。
そういうことを今の世間は、あまりにも忘れているように見える。
しかしどれほど忘れようと、その責任がなくなりはしない。
その厳しさに比べたら、教室で私に怒鳴られ、ぶん殴られたことなど何でもない。
マスミもミツハもこの1年で、そういうことを思い知ったのだ。
食後は城南宮内を散策した。「この石庭、見事やね。うわあ~花がきれい」
あずま屋で抹茶をいただき、庭の景色を眺める。優しい・・・とても優しくて、穏やかな時が流れた。
卒業生とのこういう時間が、私を元気にしてくれる。
在校生ともそうありたいが、責任を持って送り出したいから、それは無理だ。
散々ぶん殴ってやらなくてはならない。それでその後にギリギリ、その意味を知ってくれる。
サチエは夏に帰省する。今度はまた皆で、どこへ出かけようか?また、優しい時間を過ごそう。

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