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ほんの少しの違い

数学で中2までと中3以降の違いは、文字を多項式にかける演算の違いだ。
3(X-2Y)はあったけれど、3X(X-2Y)はなかった。ちょっとした違いなんだけど。
だから中3からはすぐに文字の次数が上がるし、指数法則の復習から入る。
まずは数字でやって・・・中1の復習だ。次は文字で・・・中2の復習。
それから多項式の演算、分数式の通分など、中2までの演算問題を黒板でやらせる。
いやあ~~、みんなよく忘れてくれてるわ!
こらシュンヤ!方程式じゃないんだから、分数の分母ははらえへんわ!
おどれフウ!数字をかけ忘れてるわ、顔面パ~ンチ!!
そこで新人のジュンを見てみると・・・部分的な演算はよく出来ている。数学の勉強はよくしているのだろう。
しかし・・・演算途中で同類項をまとめないから、ものすごく複雑な式をさわることになってミスをするのと、
分数式の通分で分子の多項式にカッコをつけられないから正負のミスをしてしまう。
色々忘れてしまううちの連中だが、その二つのミスはしない。それは「数学の文法」だから。
2年間散々怒鳴りつけ、ふんづけ、ぶん殴って来て、辛うじて「身について」いる。
ジュンは数学の勉強量と能力自体は、おそらくうちの平均的な中学生より上だ。
しかし数学の文法をほとんど知らないから、手に余る複雑な式を触ろうとしたり、
カッコを忘れて答えを間違うけれど、カッコのないその計算自体は正確なのだ。
正確に計算しているのにカッコで正負が変わっているから答えは違う。
ミスの原因がわからないのだから、誰だってやがては数学なんか投げ出すのだろう。
これは間違いなく塾での勉強で、講師が答えのチェックのみに終始し、
計算途中の「さわり方」「文法」のチェックをしていないからだ。
というか・・・今どきの大学生講師自身が「数学の文法」を知らないのだろう。
なに、私だってうまく指導出来ているわけではない。2年間毎回チェックし、身につけさせてきただけだ。
ただ、中2まではなぜ整理したのか、なぜカッコをつけたのかの理由までは理解していない。
ただ躾として身についているだけだ。この1年はそれを意識にのぼらせる作業だ。
点数の「即戦力」にはならない作業なのだが、それをするのとしないのとでは、どう違ってくるのだろう?
一般の高校生は数学をどう思っているのだろう?3割は生き残るが、7割は捨てているのではないか?
うちの生徒はその割合が逆になっている。7割ほどは数学を得意にするようになる。
最先端の数学なんて私にもわけがわからないが、高校までの数学はそれほど難しいものではない。
「途中の式を整理する」「カッコの存在を知る」程度の文法を知っていれば、誰にでもわかる。
ただ、その文法を教える人がどこにもいなくなってしまった。理由は簡単。「面倒だし、うまくも行かない」からだ。
私だってうまくいかない1割ほどの生徒に対しては、自分の無能に絶望させられる。
生徒にではなく自分に「どアホウ!」と怒鳴り続ける毎日だ。きつい仕事ですよ。
けれどそれをやり続ければ、数学を得意にする子の割合が逆転する。それが救いだ。
ギリギリだが、ジュンはいいときにやって来た。
さあこれから、皆と一緒に数学の文法を、意識にのぼらせる作業をしよう。

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