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勘弁してくれ!

来年度から数学の教科書が分厚くなる。「ゆとり以前」に戻るのだ。
その影響か、どの高校も進み方が速くなっている。
速く出来るところは速くすればいいさ・・・けれど、無理なところはある。

莵道高校理数科と嵯峨野こすもす英文科は、共に12月頭が期末テストだった。
範囲も共に「1年生の全範囲」だ。さて?試験後はどうするのだろうか?
以前なら12月いっぱいは復習して、1月から数Ⅱに入ったものだ。
どうやら莵道は数Ⅱに入ったようだ。嵯峨野はまだ授業がない。
期末テストを終えて「たったの」1週間。ユウキが言う。
「ようわからんけど、高次方程式・・・なんてことをやってた・・・」
な・・・なんだってえ~~!!!ヒロコに聞いてみると、
「第一章と第二章が終わった」

第一章は「式と証明」、第二章は「複素数と方程式」。それを1週間で終わる・・・
これこそ「絶対にやってはならないこと」だ。これらは高校数学の背骨となる「基礎論」だよ。
それらは「理論」だけではなく、そのことを通じて「複雑な式を簡素にする方法」、
「なぜそうしなくてはならないかの理解」、「数字や数式の意味」「処理方法」・・・
おおよそ、ありとあらゆる「テクニック」と「数学の重要部分」と「面白さ」が詰まっている。
「なぜ数式が、そのように簡素化できるのか?」
理論を教え、実際に数式を扱わせ、たいていまごついたり失敗したりするから修整してやり、
たくさん手を動かす中で「体得」するのを見守ってやらなくてはならない。
私の教室では3ヶ月ほどかかる。週2回だから、24回、48時間。
嵯峨野は6回か7回の授業で終わったらしい。50分授業だろうから7時間もない。
それは・・・どういうことかわかる?ま、わからないだろうな。
料理を何も知らない人が、料理教室へ行く。
「はい、これが味噌、これが醤油です。他の調味料もここにあります。中身はラベルを読んでね。
 あ、包丁はそこにあります。・・・さて、説明は終わりました。寿司を握るもよし。
 鯖の味噌煮を作るも、なべ料理を作るも、自由にしてください」
・・・何か料理の説明があった?材料の切り方は?調味料は何を使うの?分量は?何を作ればいいの?
そこのあなた!笑っちゃあいけませんよ。ヒロコとユウキはその状態なんだから。

料理だっていくら丁寧に教わっても、繰り返して練習しないとダメでしょ?
数学の基礎論も練習しないと身に付かないし、たくさん口に放り込んだとしても、
少なくとも「消化」するのに時間はかかるのですよ。

数Ⅱはその後、三角関数・指数対数・微分積分と、華々しい「テクニック」が展開される。
けれどそれらを「処理」するのは2章までの、この「基礎論」であり、
大学入試でもこの子達が問われるのは、その「処理」なんですよ。
それよりなにより・・・その「処理」こそが「面白い」のに・・・・・・
そりゃあ嵯峨野は「出来る子」がたくさん来るのだろうけど、これじゃあ大半が潰されるし、
生き残る子も「数学が出来るか、出来ないか」だけで、その「面白さ」はわからないよ。
いい加減にしてくれ!勘弁してくれよ!
「これは・・・どうしてやればいいだろう・・・・?」
頭の痛いところである。

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