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とりあえずのまとめ

高3のタイスケは高1の終わり頃にやって来た。このクラスではただ一人の男子だ。
極めて大人しく、真面目ではあるが、とんでもなく不器用で、数学的にはまるでダメだった。
本人にはわからないのだが、中学の数学の段階で穴だらけだった。
文字式の処理の仕方、カッコの使い方、数学用語の理解などがまるで出来ていない。
学校の宿題などはきちんとやっていたようだが、それは書道に例えるならば、
左にお手本を置き、真面目に、その通りに書き写しているだけで、
そこに書かれる文字や文章などは見ていなかったようなものだったろう。
考え方とその構造、捉え方を説明し、例題も示した後、数字だけが違う問題をやらせても、
最初の一ヶ月は黒板にただの一文字も書くことが出来なかった。
学校ならノートに板書し持ち帰り、なんとなくそのままにしていればよかったが、
うちではすぐに黒板で問題を解き、その理解の程度を示さねばならない。まるで出来なかった。
では、中1の問題から復習させればいいかと言うと、それは意外と得策ではない。
もうタイスケは高2になろうとしていた。新たな理論の中で中学のことも復習させた方が速い。
速い・・・と言っても、相当に時間と忍耐と根気が必要だ。
タイムリミットは2年しかない。少しずつ無理をさせた。本人には「ひどい無理」だったかもしれないが・・・
少しずつ良くはなってはいるが、受験に対抗できるまではどうかな・・・
あきらめかけていた最近、問題のさわり方が明らかに変わり始めた。
いや、黒板で見ているから、はっきりとわかる。
問題の意味をはっきりと捉え、処理の仕方を判断し、公式は道具として使いこなし始めている。
まだ「2次問題」には戸惑うばかりだが、これは・・・センターには十分対応するのではないか?
くそ真面目で正直な奴だから、すぐに表情に出る。
解いている動きも表情も楽しそうになったし、嬉しそうに「出来ました」と振り返る。
真子・ユウカ・サキコ・メイ・カイ・ミオ・ミユ達も基本的にはタイスケと同じだ。
受験を終えればそれで学びが終わるわけではない。むしろそこからが始まりだ。
たぶんどの子も・・・少なくとも学びの方向性を見失うことはないだろう。
残り半年はそういうことの、とりあえずのまとめをしてやらなくてはならない。

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