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大病の後とは

昨日は久しぶりの真子の検診。
午後の学校は休まねばならず、普段は面倒くさがるのだが、昨日は進んで行った。
造影剤を血管に入れ、下腹部のMRI撮影。来月には上腹部の撮影もする。
細かくチェックするため時間がかかり、一度には出来ないようだ。
撮影の結果は、まったく異常なし。血液検査の癌マーカーも問題なし。よかった。
しかしなぜ、まだこんなに身体が重く、胃が悪くなって食欲がなくなるのだろう?
治療を終えて1年も経つのに。真子の主治医は真子と同世代の子供もいる女医先生だ。
「それが普通ですよ」 先生の答えだ。
「薬の影響はまだまだあって、普通はまだ通学も無理なくらい。まして勉強するなんて・・・」
先生は「10代限定の卵巣癌」が専門で、数えきれない女子高生も見て来た。
ほんの20年ほど前に画期的な薬が開発され、この癌は「治る癌」になった。
治るのだから、だからこそ、命を最優先する。
念には念を入れて「ダメ押しの抗癌剤」をもう一度身体に入れて治療して来た。
そのおかげか先生の患者で再発は一人もいない。
それはいいのだが念を押す分、身体へのダメージも確実に増えてしまう。
身体へのダメージは気力も奪い、「これで大手を振って、学校へ行かなくていい」
そういう生徒ばかりだった。留年し、ほとんどの子は退学していった。
たぶんその現実は、先生には辛いものだったろう。けれど命を最優先してきた。
真子のように退院後すぐに通学し、勉強しようとする生徒は初めてだったらしい。
先生は驚き、喜び、最大級のバックアップと応援をしてくださる。
真子の体調は1週間の半分ほどが悪い。受験勉強はままならない。
焦りと絶望が交互に襲ってくる。「身体さえよければ・・・」悔しくて泣くこともある。
だんだん慣れても来て、少し体調のいい時には勉強の「やり貯め」をし、
「次に体調が悪くなったら、どうしようか」と考えるようになる。
その様子を見ていて、私の真子に対する教育・躾は完了したと思う。
「その環境で、その状況で、では、自分は何をするのか」
教科を通して、そういうことを生徒に考えさせることが、高校までの教育だと思う。
クラブの試合だ、文化祭準備に追われる、あれもこれも・・・・
しかし、だからと言って勉強を、学びを止めることはできない。「どうしよう?」
それを考えることで様々なことが見えてくる。視野が広がって来る。それが教育の目的だ。
「どうしよう?」と考え続けたなら、結果としての点数は、あまり問題ではない。
その時点での点数ならどうであろうと、仕方ないではないか。
私はうちの生徒に、点数でも負けさせる気などさらさらない。絶対に勝たせようと思っている。
けれど本当には、そのように思っている。
真子の半年後の結果がどうあれ、合格したなら共に喜ぶし、失敗したなら共に悔しがろう。
どうなろうと受け止める。生きてくれているのだから。
それはどの生徒にも、気持ちは同じだ。

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