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頂点は高いほどよい

中3の私のクラスはいよいよ入試問題研究。第一回は去年の嵯峨野高校こすもす科の数学。
大問6問が小問16個に分かれている。
ヒロコは9個ほど解き、ユウキは2個しか解けず冷や汗合格し、
「一つも解けなんだあ~」と言う子達は散って行った問題だ。
私が最初に解いた時には「そんなに難しいか?」と感じたが、つぶさに見ると、なるほど難しい。
近年の府立高入試問題は素晴らしくよく出来ている。
「よく読まなくてはならない問題」「いくつかの知識を組み合わせる問題」など、
「いやあ~、上手に作るねえ」と感心させられている。
しかも「絶対に間違えてはいけない基本問題」も3割ほど入れていて、バランスも良い。
ところが嵯峨野の去年の問題は、そう言う問題が一つもない。ことごとくが応用問題だ。
高校で習う「階乗」の意味を簡単に説明し、2の因数がいくつあるかを問う問題もある。
これはリメークしてあるが、前年度の京大の入試問題と同じものだった。
どの問題も文章が長く、「読解」出来なければ計算に入れない。
これは中学生の「数学の概念」を越えている。
「これを計算しなさい」と言ってくれるのが数学だと思っている。
ところが今回の問題は「何を行うべきか」を自分で読み解き、見つけなくてはならないのだ。
そりゃあ、多くの生徒が「パニック」になったのもうなずける。
さらに制限時間は50分。内容からみればセンターテストよりも厳しい。
高校の教師でもすべての問題に目を通すことすら難しいし、ましてや完答など出来ないと思われる。
私が解答を作成するときは、生徒が見ても分かるように書くため、解説も入れるからだが、
全部作成するのに2時間かかった。120分である。
中学生が「完答」することなど想定されていないのだ。
「解ける問題を見つけ、それを解く」という能力も試されている。明らかに「作戦」が必要だ。

そこまで話をすると、生徒は色々な反応を見せる。
『そ、そんなんを僕にやらせるのか?もうダメだあ~』C3POみたいな奴はリョウ。顔に書いてある。
「10t」ほどのプレッシャーを感じるのが、ゲンキ・マナ・メイミ・ミツハ。
「そうなん?」とな~んも感じないのがマスミ・ミツヨシ・ダイスケ・リョウヘイか。
「面白そう!」と喜んでいるのがサチエ・タイチ・カンタローだ。
ひとりでは解けそうもない問題は、少しヒントを与えて黒板でやらせる。
最初は「場合の数」。高校生にやらせても3割ほどしか出来ないだろう。
すぐに正解したのはマスミ。たまたまだが考え方の方向性がピッタリだった。
次々に正解していく。リョウやリョウヘイまで正解し、次の問題へ。
「秒速1㎝の動点Pと他の点で作る5角形をX軸で回転させた立体の体積」
読むだけで気が遠くなるでしょ?
もちろんヒントを与えるが、これを真っ先に解いたのはマナ。次々に解く。
私は学問でもスポーツでも「その頂」は高ければ高いほどいいと思っている。
その頂まで「登ろう」とする者が必ず出て来るからだ。
ただ、「ひとりだけ突出」するのは良くないとも思っている。その一人が孤独になるからだ。
桃山自然科学のケンタとシュウヘイは「ここへ来てよかった」と言う。
2人とも相当に賢いが、校内で1番になったことはない。
「まだすごい奴がいる。俺も頑張ろう」と登ってこれたのだ。それがよかったと言うのだ。
中3クラスの去年はサチエが突出していたが、皆が競い合い、ものすごいレベルになった。
例年なら「2年に一人」と思える子が6人ほどいる。周りのレベルも高い。
2問目が終わると席に着き「解けるもの」を見つけ、紙に解く。
ユウキは2問だったが、すぐに5~6問正解してくる。
どの子のレベルも高いが「完成度」からすれば、タイチ・サチエ・カンタローが少し抜けている。
「得点力」ではない。上に書いた「反応」の差だ。好きこそものの・・・・・・・

最近莵道高校では模試の得点上位を発表し始めた。
単教科は上位10名、総合得点は上位20名の得点を各教室に張り出す。
「その頂」を見て、ケンタやシュウヘイのように「よし、俺も」と思ってくれたらしめたものだ。
私もこれには賛成だ。個人名は出ず、自分で考えた「ニックネーム」で発表される。
ただ・・・「一人だけ突出」にならなければいいが・・・
康太は国語と数学・英語で「あり得ない勘違い」「信じられない計算ミス」をしていたことがわかっていた。
よけいに楽しみにしていたのだが、それぞれ結果は7位・8位・7位。
それでも3教科総合では2位。久しぶりに1位から落ちた。
どうやら文系の子が「1位になりたい」と猛烈に頑張っているようだ。いいことだ。
しかしそこからの教科では康太の1位ばかり。
地理・化学・物理。特に地理は京都でも1位だった。
理科を半分に圧縮した5教科500点満点でも1位。2位とは20点の差。
これくらいでいい。これなら「この次は・・・」と言う子が何人も出てくるだろう。
ただ、今回の国・数・英がいつも通りだと康太の得点は60点ほど上になり、突出してしまう。
それは良くない。
うちの中3のように「しのぎを削って」もらいたいものだ。
頑張れ、莵道高校!

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