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卓球との関わり ③ 方向性

大学のスポーツ特待生はけた外れに強い。
子供の頃から町で勝ち、地域で勝ち、県で勝って来たような連中ばかりだ。
勝てば面白いし、ますます練習するようになるし、さらに強くなっていく。
当時の私もそうだったが、我々素人は、誰でも練習すれば強くなる、どこまでも強くなると思っている。
それは明らかな間違いだ。
私も1年間ろくに授業にも出ず練習ばかりしたおかげで、少しは強くなった。
しかしそれは素人には負けない程度であり、宇治市ではベスト4に入れるくらいだ。
山城地区だとそれほど勝てなくなり、京都大会だと1回勝つのが難しい。
しかし全国大会へはそこを勝てないと出られないし、全国ではそういう連中と闘う。
どこかで「練習量の差」が「才能の差」にすり替わってしまう。それが素人には見えない。
「1位でなきゃダメなんですか?2位ではダメなんですか?」
ダメなのだ、少なくとも「チャンピオンスポーツ」においては。
オリンピックでも銀・銅メダルで喜ぶ選手は稀だ。キム・ヨナは銀メダルだったが
「こんなことなら、出なきゃよかった」と言ったという。
「決勝で負けるなら、1回戦で負けるも同じ」がスポーツ界の常識である。
スポーツ推薦部員の狙い、望みは全日本優勝。それしかない。2位などいらないのだ。
才能にあふれた彼らもすぐに「その上を行く才能」に気づかされてしまう。
団体競技なら「チームワーク」という要素もあるが、個人競技にはそれがない。すべて自分だけ。
「どんなに練習しても、勝てない」その絶望感は私のような素人の比ではない。
子供の頃から勝つことであれほどちやほやされていたのに、誰も相手をしてくれなくなる。
ボクシングでも世界チャンピオンになると「親戚が増える」のに、負けると「誰もいなく」なる。
それと同じだ。しかし後戻りも、方向転換も出来ない。
子供の頃から卓球しかしたことがなく、世間も常識も知らない。
なまじそこまで勝ち続けたからうぬぼれもあるし、こらえ性のない場合も多い。
「スポーツで頑張ったんだから、仕事も頑張れるだろう」というのは素人の思い込みだ。
そういう人もいるが、きわめて稀である。たいていは仕事など出来ない。
職を転々と変わり「落ちるとこまで落ちた」と消えていく推薦部員をたくさん見て来た。
「卓球を取ったら僕には何も残らない」は、威勢よく格好もいいが、断じてそれではいけない。
頂点付近の「異次元の世界」で私が思い知らされたのは、そういうことだった。

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