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若者と老人

珍しくチエちゃんから電話がかかる。2年ぶりくらいかな?
「ランチでもしながら、話しせえへん?私がおごる。高いのはダメ」
車で迎えに来てもらって「ムッシュ・フライパン」へ向かう。
長男のトモヤは15期生で、教育大へ進んだが教師にはならず、大手病院の医療事務をしている。
給料はしっかりしており、ボーナスは「がっぽり」で、金を使わないトモヤはしっかりため込んでいるらしい。
・・・今度はトモヤと「ディナー」にしようか・・・おごりで・・・
付き合っている彼女とは「いつ結婚しようか」と言う段階らしい。楽しみだねえ。
中学まで来ていたリコは音楽科こそ残念だったが、大学の保育科へ進み、勉強に追われている。
すぐ上にうちには来なかった姉がいるが、最近結婚し、子供が出来たと言う。
なんだって?!チエちゃんと旦那(古い卓球仲間だ)は「じいちゃん・ばあちゃん」になっていた。
22歳の娘の相手は30歳の男。「フリーターじゃなかったから、よかったけれど・・・」
男が初めて挨拶に来た時、お父さんは厳しかった。
「年収は!?貯金は?!・・・貯金はない?大学も行ってなくて、うちの娘を食べさせられるのか?!」
よ、よく言うよ。私もそうだったが、自分だって、結婚時には貯金なんてなかったくせに・・・。
チエちゃんも旦那にそう言うと、
「いや、俺は25で結婚した。25歳の男に貯金がないのは当たり前だが、30歳なら持ってなくてはいけない」
さ、さすがに銀行マン、そう言うところは計算高い。
(お、俺、30で結婚したけど、貯金はなかったし・・・・)
自分達だって結婚がどういうものか、どれほどお金がかかるのか、稼がないといけないのか、
税金や保険料、年金にどれだけ取られるのかなんて・・・何も知らなかったくせに・・・
けれど、今は見えるから・・・どうしたって「老婆心」は起きてしまう。
「ところてん式に」大学へ上がったチエちゃんも言う。
「本人がしっかりしていれば、学歴なんて関係ない、ずっとそう思ってた。
 けれど高卒は具体的に給料が上がらない。そう言うのをいっぱい見てきた。
 “ただ遊ぶだけの4年間”なんて無駄そのものだと思ってたけれど、世の中はそうじゃない」
チエちゃんの言う通りなのだ。
本人がしっかりしていればいいのだが、学歴にも頼らずしっかり食べて行くには、
「ものすごく」しっかりしていなくてはならない。誰もがそうなれるわけではない。
ただ「自分らしく」では食べて行けるものではなく、「悲劇」は毎日ニュースになっている。
だからこそ「娘の父」としては、老婆心を起こさざるを得ないのだ。

チエちゃんにはもう一つ心配事がある。両親の介護だ。
私の母も「進行中」だが、チエちゃんの父もかなりの痴ほう症のようだ。
寄り添ってきた母は、それを見て欝になることもある。
長男であるチエちゃんの弟が面倒を見ている。けれど限界がある。
たまに病院の送り迎えをするチエちゃんは「その日だけ」なら優しくも出来るが、
毎日暮らす弟には、そうも出来ない。親子げんかもする。
昔のように2世帯・3世帯が一緒に暮していれば、煩わしくともそう言う世話は「分散」出来た。
み~んなで面倒見れば何とかなっただろう。けれど今は個々の「家族」だけで暮らす世の中だ。
個人で働いて、子育てをして、親の介護もする・・・・それは個人の限界を超える。
ましてやこちらも50の半ばになっている。このままでは「老々介護」になってしまう。
私と女房は将来的には「そうしよう」と覚悟しているが、
今の親を「グループホーム」などに入れるのは「姥捨て」のようで、どうしても自分を呪い、責めてしまう。
いや、姥捨て「そのもの」かもしれない・・・けれど、個人で面倒も見られない。
そうかと言って「グループホーム」も「老人ホーム」もまったく足りてはおらず、
入れたとしてもかなりのお金がかかる。その費用はどうするのか・・・・

子供の成長を見守り、送り出し、自分や親の老後も考える。
やれやれ・・・みんなこんなことをやっているんだな。大変だねえ。
チエちゃんとのランチは、そんな取りとめのない話で終わった。

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