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泣きそうになったこと

中学・高校生を見ていて「まだ“数学らしさ”がわかっていないな」と思うことはよくある。
なに、難しいことではない。分数の分子・分母が9×26と27×13になっているとしよう。
「ははあ、9と13で約分できるな」とやれるのが数学らしさだ。2と3になる。
でもこれをかけてしまい、234と351にして、約分できずに四苦八苦する生徒は多いのだろう。
約分できれば答えは同じ?いいや、その意味合いは全く違う。
「数学らしさ」を理解することで自分の身の回りにも少し利用できることがその意味であり、
それを知らず「60点でぎりぎり及第する」ことには何の意味もない。
まあ、今は「及第することこそが意味」の時代になってしまったが、
そのまま現場に出てこられると、わがままなだけで使いものにならない者が多い。どこでも困っている。
「数学らしさ」は数学だけやればわかるかというと、そうじゃない場合のほうが多い。
文学や音楽、スポーツや絵画をやってみて、ハッと気づくことのほうが多いようだ。
だから私は中学・高校生に勉強だけ、スポーツだけという「○○だけ」はいけないと思っている。
ただし親が大量に用意し、子供は意味も考えられず作業をこなすだけ、もいけない。
じっと見つめて考える学びの時間がなければならない。
やがて大学生か社会人になればやることは自然と専門化されてゆくし、
スポーツでもプロになればそればかりをやるようになるのだが、
それ以前に「らしさがわかる眼」を持たせていれば、プロになってもまだ発展しやすいだろう。
そういう意味で私の教育方針は「バランスとらしさ」に気を遣う授業になっている。
高3くらいになるとずいぶんそのあたりもよくなるが、それにしても時間はかかる。
伏見港の喫煙所で一服していると、やってきたサキのお母さんが挨拶してくれた。
卓球や勉強の話をしていると、しみじみと言われた。
「先生と出会って、教室へも行くようになって、本当によかったですよ。 
 どう見たって運動ができる娘じゃあないのに、楽しくやれてベスト8にもなる。
 将来は医科大の看護科へ行って看護師になれないかな?なんてことも言うようになった。
 それほどできる娘でもないのに、その方向が見えてしっかり学ぶことができる。
 先生んとこへ行かせてもらって、本当によかったですよ・・・」
最近は体力が落ちて息が上がるし、相変わらず失敗も多くて落ち込むことが多いのに、
そんなに優しい声をかけていただくと・・・泣いてしまいますよ。
まだ中2。将来なんて何もわからないし、目標もいろいろ変わるだろうけれど、
漠然とした目標を持つことはいいことですよね。優しい言葉に私のほうが励まされましたよ。
老骨に鞭打って、もう少し生徒とともに「らしさ」を見つめていくことにしよう。
そういう気持ちが身体の中から湧いてきました。ありがとうございました。
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河原

Author:河原
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