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花の金曜日

金曜日はどこかほっとする。
明日の土曜は授業がないということもあるが、木曜日が大変だからだ。
木曜は中1・中2の数学と中3の英語。どのクラスも生徒数が多い。
学びの「土台」を創り上げる時期だから、何かと手がかかるのだ。
英語の5分前なのに、クニカズが息を切らせて走って来た。
私を見て「こんにちは」と挨拶して二階へ上がって行く。以前は挨拶など出来なかったのに。
「クニカズは最近人が変わりましたよ。話もよく聞くし、熱心に考えるようになった」
堀川もそう言う。
中2までは人も勉強もなめているところがあり、私にひっぱたかれたこともあるはずだ。
受験年度となり、模試が始まった。1回目は暗記モノが点数にならない。
「これを“なめている”と言うんだ。そういう態度で高校へ行って、お前は何をするんだ?」
2回目はグンと点数を上げてきた。学びに対する何らかの「発動」があったのだろう。

中1ではケンとコウタの手が相変わらず遅い。
ケンはまた腹を壊していたが、そう言えば試験前も何度か教室を休んでいた。
知識がとぎれとぎれになり、あの点数になったのかも知れない。
どちらも2番の問題で止まっている。
「1番も2番も同じ問題だ。反比例は積が同じになるんだろうが。頭を使え!」
するすると解き始めた。時にはそうやって怒鳴ってやらねばならない。
後半の「座標の取り方」では2人ともよく理解した。
何度か手直しもしたが全部正解し「非常によろしい」。そう言うと嬉しそうな顔を見せる。
毎回その顔が見られるようなところまで育てなくてはならない。

1度の「勝手・無届欠席」が結果的に3回の休みになった中2のアキヒロは死に物狂いだ。
「先週お前は勝手に休んだのだから、今週は俺が“勝手に”お前を教えない。
 今すぐ帰れ。二度と来なくても、別にかまわない」
翌週は身内の不幸で北海道へ行き、来られなかった。
その「いい加減さ、自分勝手さ」を1年半も叱り続けていたのだが、
今回だけは態度と顔つきが一変した。
10分前にはフリースペースで待っており、授業中は必死に取り組んでいる。
元々頭はいいのだが、考えの浅さがじゃまをしていた。それが一気に解消されそうだ。
カイラもソウタもまだそれほど解けないが、考えることとはどういうことか、
学びの「感触」のようなことを感じ、学び取りつつある。
何とか「学びのスタイル」が創り上げられることを願っている。

中学時代はそのようなことを繰り返し、中3で型をなし、高1でほぼスタイルは出来上がる。
もちろん高校でも「学び」は続くが、中学に比べれば、ずいぶん手はかからなくなる。
ユウキ・アユム・ミオ・トモコなど、まだまだお尻を叩かねばならない。
しかし「学びの方向性」は出来ている。
高2でもハルカ・コウヘイ・ミクなど、まだまだ鍛えてやらねばならないが、
やはり学年が進むほどに手はかからなくなっている。自分で動く範囲が広くなるからだ。
だから木曜を終えた金曜日は、どこかほっとするのだ。

莵道高校の2年生は、昨日と今日で初めての「5教科模試」。
昨日は理科で、康太は物理が難しく、化学は全部出来たようだ。
今日は英・数・国・社の4教科。康太は志望大学に「A]を出すのだと張り切っている。
昨日は中間テスト9科目のデータが出された。
ご苦労なことに担任は、得点・講座順位だけでなく偏差値まで出している。
9科目総合の順位まで出ているから、本当に大変だろう。
中学までうちにいたユリコが嬉しそうに康太の前まで来たと言う。
「エヘヘ、総合で2位やったで。ほれ!」
データ表を見せてくれた。総合2位、偏差値65。
「やっぱし康太が1番やろ?表を見せて」
見てみると、国語と地理以外の7科目で1位。もちろん総合1位、偏差値74。
その時ユリコがどんな表情だったかは、聞き忘れた。
プロフィール

河原

Author:河原
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